UiPathの特徴と活用のメリット

2021年11月27日

UiPathは UiPath社製の業務自動化ツールです。

次のような特徴があります。

特徴と活用のメリット

無償で利用可能

同種のRPAツールは万~10万単位の費用がかかることが多いですが、

Community版は無償で利用可能です。

パソコンを利用する業務を自動化して効率化

パソコン上の以下の操作を横断的に自動化するためのアプリケーションです。

(人が行う作業をパソコンに代行させるツール)

  • Excel
  • テキストエディタ(メモ帳やWordなどの)
  • メール
  • Webブラウザー
  • マウス・キーボード操作
  • インストールしている各種アプリケーション

決まった操作を繰り返し、または定期的に行うタスクであるほど効果的で

手作業による負担を大きく軽減し、ミスを無くすことが可能です。

これにより多くの労働時間から解放され、

効率化した時間をさらなる効率化に利用するなど

ビジネスパーソンとして良いサイクルを誕生させることに繋がります。

プログラマーなどの専門家や専門知識不要で活用可能

プログラマーでなくても利用可能なレベルまで落とし込まれているツールです。

Excelのマクロはプログラミングコードを記述するため

IT関連の高度な専門知識とプログラミングの知識が必要でした。

しかしUiPathではコードではなく

「Excelファイルを開く」「Excelの●●セルに〇〇を書き込む」「Excelファイルを保存する」

といった誰でも理解できるレベルの部品となっており、

パズルのようにそれをマウス操作で当てはめて行けば自動化ツールを作成できます。

  • 高度な知識が必要な部分もありますが、それが必要な頻度は稀です)

必要なものは仕事を分解する思考力です。

これは業務マニュアルなどを書く能力があれば身についているものです。

UiPathをうまく利用できないという方は、

自動化するタスクをマウス操作レベルまで記載した

詳細な業務マニュアルにしてみることをお勧めします。

自動化に向いている業務

以下のような業務に適しています。

  • 手順が固定化されていること
  • 繰り返し行われる作業であること
  • 人間の判断が不要であること

手順が固定化されていること

プログラミングそのものがそうですが、

決まっていることを決まっている通りに行うツールです。

手順書が書けないような業務には利用できません。

繰り返し行われる作業であること

頻繁に行われる作業であればあるほど自動化する効果が高くなります。

同じ作業でも繰り返し行うと疲労などでミスをする確率が高くなりますが、

パソコンに代行させるためその可能性がなくなります。

逆に言うと一回だけしか発生しないような業務であれば

手間をかけて自動化する意味がありません。

人間の判断が不要であること

決まっている通りに行うだけであるため高度な判断は行えません。

(SFに出てくるような人工知能というわけではありません)

ただし表や手順書に条件と行う操作を整理できるようなケースは

機械的に判断できるためこういうケースでは自動化可能です。

実はプログラミングスキルも習得可能

プログラマーでなくてもプログラミングを行えるようにしたツールとも言えます。

(その代わりに本当のプログラミング言語ほど高機能ではありませんが)

そのため UiPath を利用していると

自然とプログラミングに必要な基礎体力が身についていきます。

これはNintendo Switchで発売された「ナビつき! つくってわかる はじめてゲームプログラミング -Switch」の事務作業バージョンとも形容できます。

(順序的には UiPath が先で何のつながりもありませんが)

筆者はプログラマーの新人教育も行っていますが、

最初に触れてもらう候補の1つが UiPath です。(主に文系)

そういうツールのため、いつか UiPath の機能だけでは満足できなくなり、

本格的なプログラム言語を習得するためのきっかけとなるかもしれません。

※基本的には UiPath だけでも自動化が完結しますが、

 稀にそれ以上の機能が必要になることや、

 同じことを行うにもプログラミング出来る方が手早く実現可能です。

EUCとRPA

UiPathはPRA(ロボティック・プロセス・オートメーション)と呼ばれるジャンルのツールです。

「ロボットによる仕事の自動化」と訳されるので難しく感じますが

システムエンジニアが使うためでなく

事務処理をしている人が使うために最適化されているツールです。

RPAはEUC(エンドユーザーコンピューティング)の

中に含まれる概念と考えて「実用上」は差し支えありません。

(このあたり個々人で認識は様々です)

EUCとRPAの概念図
EUCとRPAの概念図

EUCは個々のアプリケーションに狭く深く効率化していました。

それに対してRPAはアプリケーションを横断し広く浅く効率化します。

スキル習得がRPAの方が簡単でかつ深い機能が不要なケースも多いため

RPAツールによる自動化はコストパフォーマンスが高いと言えます。

またRPAから個々のアプリケーションの機能を

起動することが可能なため組み合わせて広く深い効率化を実現することが可能です。

例えばRPAからExcelのマクロを動かすようなことが可能です。

それにより既に作成されているマクロ資産をRPA導入後も流用することが可能です。

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