情報分析 情報の種類

会社で新人教育として情報分析というお題で講師をやることがあり、

その内容のメモ書きです。色んな本や大学の講義、実務からのナレッジです。

定量情報と定性情報

情報を分類する視点の一つとして定量情報と定性情報が存在します。

数値による情報を定量情報、文章や音声によるものを定性情報と呼びます。

基本的には定量情報を主体としつつ、それを補うための定性情報という形で

両方の利点と欠点を理解して組み合わせることが重要です。

定量情報定性情報
数値による情報文章や音声による情報
客観性が高く理解しやすい
比較も容易
客観性が低く理解が難しい
比較も困難
マクロ(広く浅い)な情報の表現に強いミクロ(狭く深い)な情報の表現に強い

定量情報

人口などの統計データ、企業の財務情報、POSデータなど

ビジネス上の多くの情報は定量情報です。

アンケート調査も1~5からの選択式などの形であれば定量情報になります。

利点

次のような利点があります。

  • 明確に比較しやすい
  • 前提知識がなくても理解しやすい
  • 大量の情報をコンパクトに集約可能

基本的に情報は可能な限り定量情報に落とし込む必要があります。

例えば人事評価そのものは突き詰めると、

定量的に行うことが現実的に不可能な事項ですが、

時間や給料は数値であるため何らかの定量化を行う必要があります。

欠点

理解しやすい分、様々な解釈がなされ数字が一人歩きする危険があり、

見せ方によっても印象操作がしやすいことが欠点です。

例えば「利用者1,000人が高く評価した」と言っても、

それが10,000人に聞いたのか、100,000人に聞いた結果なのかで、

意味が全く異なります。

また同じ100,000人だとしても特定の年齢層の男性だけなのか、

満遍なく広い層から集めたのか、でも意味が変わります。

この手の印象操作は頻繁に行われるため、

1は1でも本当に同じ価値の1なのかを注意して見る必要があります。

他にも定量評価では表しきれない事項も多いことも欠点です。

(それを補うのが定性情報)

定性情報

レビューコメントのように数値化されていない情報です。

利点

世の中には、どうしても定量化できない事項は存在し、

また定量情報として定義しきれていない情報を拾うためにも重要です。

人事評価でも定量的な情報だけでなく、

面談でその人の役割や動き方、人柄も含めて評価しないと

重要な人材を逃してしまう結果になります。

例えばチームの火消役や高度な技術者のような人物は

成果の数値が特に困難なため、定量情報だけでは評価が難しいポジションです。

商品の使い勝手の評価も定性情報(コメント)による生の声がないと判断が難しいでしょう。

欠点

定量評価に比べて次のような欠点があります。

  • 偏りのある情報となる
  • 客観性に欠ける
  • 比較が困難

同じ物事への評価であっても書き手の文章力によって大きな差が出ます。

また定性的な情報はどう並べても比較検討が難しく、

全体の傾向を読み取ることは定量情報に比べて不得意です。

一次情報と二次情報

情報を分類する視点の一つとして一次情報と二次情報が存在します。

一次情報二次情報
未加工の情報加工済みの情報
情報の精度が高い情報の精度が低い
(加工者に都合がよい形に操作されている可能性がある)
入手が困難入手が容易

一次情報

直接、観察や実験を行った結果や、インタビューの発言など

加工されていない情報のことを一次情報と呼びます。

  • 直接、情報源に接する必要があるため難しい
  • そのままで利用できず加工の必要があり(インタビューの要約など)
  • 二次情報レベルであることもある

生の声やリアルの情報とも表現されます。

もっとも信頼性の高い情報になりますが、

一般的な立場では入手が難しいことが欠点です。

また聞きや、その人が二次情報を参考にしているなど

結局は二次情報と変わらないことがあるケースも注意が必要です。

二次情報

人の手によって加工された情報を二次情報と呼びます。

  • 入手も分析もが容易
  • そのままで利用可能
  • 加工者に都合がよい形に操作されている可能性がある

新聞記事やテレビのニュースが代表例です。

入手しやすい点がメリットで、一般的な立場では現実的な情報ソースです。

特にネット上ではURLという方で引用されることが多いでしょう。

基本的には読み易く加工されているため分析も容易です。

ただし加工者の立ち位置によって意図的に歪まされていることや

切り捨てられていることもあります。

よって二次情報は加工者の利害関係を考えた上で利用する必要があります。

(例えば同じ事項について異なる立ち位置の数者が加工した結果を見比べるなど)

当事者情報と第三者情報

情報を分類する視点の一つとして当事者情報と第三者情報が存在します。

当事者情報第三者情報
主観的な情報客観的な情報
リアリティが高いリアリティが低い
比較と入手が困難比較と入手が容易

当事者情報

当事者自身の印象や感覚など、第三者からは観測できない情報です。

情報にリアリティがあり、本質的な分析は行いやすいですが、

客観性に欠け、同じ立場の人物が少ない点で比較と入手が困難な傾向があります。

何らかの事件の関係者への聞き取り調査や、

商品を実際に使った人のレビューなどが当事者情報にあたります。

第三者情報

第三者が観測した情報です。

情報のリアリティは低くなりますが、客観性が高く

対象の人物が多く、比較を行いやすい傾向があります。

何らかの事件の目撃者への聞き取り調査や、

商品を使っている人を見た人のレビューなどが第三者情報にあたります。

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