Excel共有ブックのフィルターを自分にだけ適用するシートビュー機能の活用法

2025年12月11日

English version.

共有Excelで「行列が黒くなる」現象はなぜ?

共有Excelファイルでフィルター並び替えを行う際、他の共同編集者の表示にまで影響を与えてしまう経験はないでしょうか?

この問題の解決のために共有設定の解除を検討してしまいがちですが、フィルター並び替えの場合はシートビュー機能を利用することで解決できます 。

シートビューは、複数のユーザーが同時に編集しているExcelシートで、自分だけのフィルター並び替えを適用できる機能です。

この機能を有効にすると、行番号と列番号の背景が黒くなり、シート名の隣に目のマークが表示されます。

黒い背景のA~D列と1~7行目を含むExcelスプレッドシートのスクリーンショット。
画面中央には「シートビューが有効な状態」という赤い文字の見出しがあり、
その下に、左上にセル「G8」と数式バーが表示されたExcelのウィンドウがある。

スプレッドシートには「No.」「名称」「カテゴリ」という見出しがあり、以下のようなデータが入力されている。
No. 1: マグロ, 魚類
No. 2: 鶏肉, 肉類
No. 3: 牛肉, 肉類
No. 4: サンマ, 魚類
No. 5: シャケ, 魚類
No. 6: 豚肉, 肉類

画面下部のシートタブには、左から「Sheet1」「Sheet2」とあり、「Sheet1」タブの隣には目のマークが表示されている。
この目のマークはアクティブなシートビューを示している。
また、画像には2つの矢印付きテキストボックスが追加されており、それぞれ以下のように説明している。
左側の矢印: 「行/列の背景が黒くなる」
右側の矢印: 「シート名の隣に目のマーク」

これは、他のユーザーの表示に影響を与えない「個人用の表示モード」に入ったことを示しています。

Googleスプレッドシートにおける個人用のフィルター設定と同様の機能です。

概要解説動画

概要解説動画

シートビューの開始方法

Excelでシートビューを開始するには、以下の手順を実行します。

  1. フィルターの有効化:
    1. データを管理する表または範囲を選択します。
    1. Excelのリボンメニューから「データ」タブをクリックします。
    1. 「並べ替えとフィルター」グループにある「フィルター」ボタンをクリックし、フィルター機能を有効にします。
  2. 新しいシートビューの作成:
    1. フィルターを有効にした後、「フィルター」の「シートビュー」セクションにある「新しいシートビュー」をクリックします。
    1. この操作により、現在のフィルター設定に基づいて、自分専用のビューが作成されます。このビューで行うデータの並べ替えやフィルタリングは、他の共同作業者には影響しません。
  3. シートビューの確認:
    1. シートビューが有効になると、シートの行と列のヘッダーが黒く表示されます。
    1. また、アクティブなシート名の隣に目のアイコンが表示されます。
画像は、Microsoft Excelでのフィルター機能の有効化手順を示すチュートリアル画面である。

画面上部にはExcelのリボンメニューが表示されており、「データ」タブが赤枠で囲まれている。中央には「Excelのリボンメニューから「データ」タブをクリック」という説明がある。

画面中央部には「並べ替えとフィルター」グループがあり、漏斗のアイコンがついた「フィルター」ボタンが赤枠で囲まれている。その右には「「並べ替えとフィルター」グループにある「フィルター」ボタンをクリック」という説明がある。

画像下部にはExcelのワークシートがあり、A列に「№」、B列に「名称」、C列に「カテゴリ」のヘッダーを持つ表が示されている。表のデータは、マグロ(魚類)、鶏肉(肉類)、牛肉(肉類)、サンマ(魚類)、シャケ(魚類)、豚肉(肉類)である。表全体が選択されており、「データを管理する表または範囲を選択」という説明がある。
画像は、Microsoft Excelで新しいシートビューを作成する手順を示すチュートリアル画面である。

画面上部にはExcelのワークシートが表示されており、A列に「№」、B列に「名称」、C列に「カテゴリ」のヘッダーを持つ表が含まれている。C列の「カテゴリ」ヘッダーには、フィルターが有効になっていることを示す逆三角形のアイコンが表示されている。

C列のヘッダーをクリックして表示されたフィルターメニューが画面中央にポップアップ表示されている。このメニューには、昇順、降順、色で並べ替え、シートビュー、色フィルター、数値フィルターなどのオプションがある。

「シートビュー」オプションにカーソルを合わせると、右側に新しいサブメニューが表示されている。このサブメニューには、「既定」「新しいシートビュー」「オプション」の3つの選択肢がある。

「新しいシートビュー」が赤枠で囲まれており、その横に「①フィルター」の「シートビュー」セクションにある「新しいシートビュー」をクリック」という説明が記載されている。
黒い背景のA~D列と1~7行目を含むExcelスプレッドシートのスクリーンショット。
画面中央には「シートビューが有効な状態」という赤い文字の見出しがあり、
その下に、左上にセル「G8」と数式バーが表示されたExcelのウィンドウがある。

スプレッドシートには「No.」「名称」「カテゴリ」という見出しがあり、以下のようなデータが入力されている。
No. 1: マグロ, 魚類
No. 2: 鶏肉, 肉類
No. 3: 牛肉, 肉類
No. 4: サンマ, 魚類
No. 5: シャケ, 魚類
No. 6: 豚肉, 肉類

画面下部のシートタブには、左から「Sheet1」「Sheet2」とあり、「Sheet1」タブの隣には目のマークが表示されている。
この目のマークはアクティブなシートビューを示している。
また、画像には2つの矢印付きテキストボックスが追加されており、それぞれ以下のように説明している。
左側の矢印: 「行/列の背景が黒くなる」
右側の矢印: 「シート名の隣に目のマーク」

シートビュー利用時の注意点:他のユーザーに影響を与える操作

シートビューは、自分専用のフィルタリングと並べ替えに特化した機能ですが、すべての操作が他のユーザーに影響しないわけではありません

以下の操作は、シートビューを有効にしていても、共有ファイル全体に変更が反映されるため注意が必要です。

  • セルの値を更新する
  • 表となっている範囲外のデータ(列全体など)を含めて並べ替えを行う

これらのリスクを避けるため、可能な限りフィルタリングや並べ替えの操作のみに限定することが推奨されます。

シートビューの終了と保存方法

フィルター操作を終え、通常の表示(規定ビュー)に戻すには、いくつかの方法があります。

シートビューを終了する

以下のいずれかの方法を実行することで、一時的に有効になっているシートビューを終了できます。

  1. 「表示」タブの「シートビュー」グループにある「終了」ボタンをクリックする。
  2. 「表示」タブの「シートビュー」のドロップダウンリストから「規定」を選択する。
  3. フィルターのプルダウンメニューから「規定」を選択する。
画像は、Microsoft Excelでシートビューを終了する3つの方法を示すチュートリアル画面である。

画面上部には、方法①と方法②を示す2つの異なるExcelリボンメニューの画像が上下に並んでいる。

方法①の画像では、「表示」タブが赤枠で囲まれている。その隣には、「シートビュー」グループがあり、「終了」ボタンが赤枠で囲まれている。「終了をクリックまたは既定に変更」という説明が付記されている。

方法②の画像では、同じく「表示」タブが赤枠で囲まれている。「シートビュー」グループにはドロップダウンメニューがあり、「一時ビュー」が選択されている状態である。ドロップダウンメニューを展開すると、「既定」と「一時ビュー」が表示されており、「既定」が選択されている状態が示されている。

画面下部には、方法③を示すExcelのワークシート画像がある。
C列の「カテゴリ」ヘッダーにフィルターが有効になっている。フィルターメニューがポップアップ表示されており、「シートビュー」セクションのサブメニューが開かれている。「既定」と「一時ビュー」の選択肢が表示されており、「既定」が赤枠で囲まれている。「「フィルター」の「シートビュー」セクションにある「既定」をクリック」という説明が付記されている。

シートビューを保存する

ビューを終了する際、今後も同じフィルター並び替えを再利用したい場合は、名前を付けてビューを保存することができます。

ビューを終了しようとすると、「このビューを保持しますか?」という確認画面が表示されます。

必要であれば任意の名前を付けて「保持」をクリックすることで、ビューが保存されます。

保存ボタンからもビューを保存することが可能です。

保存するビュー名には、フィルター並び替えの内容を示す名前を付けることが推奨されます。

画像は、Microsoft Excelのシートビュー終了時に表示されるダイアログボックスである。

ダイアログボックスの上部には、「このビューを保持しますか?」という質問が表示されている。中央には、ビューの名前を入力するためのテキストボックスがあり、初期値として「表示 1」と入力されている。下部には、「保持(K)」と「保持しない(N)」の2つのボタンが配置されている。

一時ビューと保存されたビュー

一時ビューと保存されたビューは、どちらも他のユーザーに影響を与えずにフィルタリングや並べ替えを行うためのシートビュー機能ですが、その特性と用途に違いがあります。

一時ビュー

一時ビューは、その名の通り一時的な使用を目的としたビューです。

シートビューを開始し、その後保存せずに終了した場合に生成されます。

このビューはファイルに保存されないため、Excelを閉じたり、別のビューに切り替えたりすると消滅します。

フィルター並び替えを一度きり行いたい場合に適しています。

保存されたビュー

保存されたビューは、将来的な再利用を目的として名前を付けて保存されたビューです。

ビューを終了する際に名前を付けて保持したり、保存ボタンをクリックしたりすることで作成されます。

保存されたビューはファイル内に存在し続けるため、いつでも同じフィルタリングや並べ替えの状態を再現できます。

特定のデータを繰り返し確認したり、レポートを作成したりする際に有用です。

保存したシートビューを再利用する手順

一度保存したビューは、いつでも再利用し、同じ並べ替えやフィルタリングの状態を再現できます。

保存したビューを再開するには、以下の2つの方法があります。

  1. 「表示」タブをクリックし、シートビューのドロップダウンリストから、保存したビュー名を選択します。これにより、保存時のフィルター並び替えが適用されます。
  2. フィルターが設定されている列のドロップダウンボタンをクリックし、「シートビュー」のサブメニューから、保存したビュー名を選択します。

保存したビュー名は、該当するシートでのみ表示されます。

画像は、Microsoft Excelで保存したビューを再利用する2つの方法を示すチュートリアル画面である。

画面上部には、方法①としてExcelリボンメニューの画像が表示されている。「表示」タブが赤枠で囲まれている。その下の「シートビュー」グループには、ドロップダウンメニューが表示されており、「既定」と「魚類ビュー」の2つの選択肢が示されている。ドロップダウンメニュー全体が赤枠で囲まれている。

画面下部には、方法②としてExcelのワークシート画像がある。
A列に「№」、B列に「名称」、C列に「カテゴリ」のヘッダーを持つ表が示されている。C列の「カテゴリ」ヘッダーが赤枠で囲まれており、フィルターメニューがポップアップ表示されている。メニュー内の「シートビュー」セクションにカーソルを合わせると、右側にサブメニューが表示されている。サブメニューには「既定」「魚類ビュー」「新しいシートビュー」「オプション」の選択肢があり、「魚類ビュー」が選択可能であることを示している。サブメニュー全体が赤枠で囲まれている。

保存したシートビューの管理

一度保存したビューは、必要に応じて名称の変更や削除も可能です。

保存したビューを管理するには、以下の2つの方法があります。

  1. 「表示」タブをクリックし、「シートビュー」グループ内の「オプション」をクリックします。
  2. フィルターのドロップダウンメニューから「シートビュー」のサブメニューにある「オプション」をクリックします。

これらの操作を行うと、保存されているビューの一覧が表示され、「名前の変更」「複製」「削除」の各ボタンで管理できます。

画像は、Microsoft Excelで保存したビューを管理する2つの方法を示すチュートリアル画面である。

画面上部には、方法①としてExcelリボンメニューの画像が表示されている。「表示」タブが赤枠で囲まれており、その下の「シートビュー」グループにある「その他オプション」のアイコンとテキストが赤枠で囲まれている。

画面下部には、方法②としてExcelのワークシート画像がある。
A列に「№」、B列に「名称」、C列に「カテゴリ」のヘッダーを持つ表が示されている。C列の「カテゴリ」ヘッダーが赤枠で囲まれており、フィルターメニューがポップアップ表示されている。メニュー内の「シートビュー」セクションのサブメニューが開かれており、一番下に表示されている「オプション」が赤枠で囲まれている。
画像は、Microsoft Excelで保存したシートビューの管理を行うための「シートビューのオプション」ダイアログボックスである。

ダイアログボックスの上部には、「シートビューのオプション」というタイトルが表示されている。その下には、保存されたシートビューの名前が表示されるリストボックスがあり、現在は「魚類ビュー」が選択された状態である。

リストボックスの上には、3つのボタンが配置されている。左から順に、鉛筆のアイコンが付いた「名前の変更(R)」、ファイルアイコンが付いた「複製(U)」、ゴミ箱のアイコンが付いた「削除(D)」である。

ダイアログボックスの右下には、操作ボタンとして「切り替え(S)」と「キャンセル」が配置されている。

シートビューへの直接リンク作成

この機能は、チームメンバーに特定のデータセットやフィルタリングされた結果を共有する際に有効です。

たとえば、特定のプロジェクトの進捗状況だけをフィルタリングしたビューのリンクを、チャットツールなどで共有することで、受け取った側はワンクリックで目的のビューを開くことができます。

リンクの作成方法

リンクを作成するには、WebブラウザでExcelファイルを開く必要があります。

  1. リンクを作成したいシートビューを有効にした状態で、シート内の任意のセルを右クリックします。
  2. 表示されたメニューから、「シート ビューへのリンクをコピー」を選択します。
  3. URLがクリップボードにコピーされます。

このURLはSharePointのURLで、Excelシート内のハイパーリンクとしても設定可能です。

デスクトップアプリやWebブラウザのどちらでリンクを開いても、新しいタブでシートビューが表示されます。

画像は、Microsoft Excelのワークシート上で右クリックして表示されるコンテキストメニューを示している。

画面左側には、A列からG列までのExcelワークシートが表示されている。A列には「№」、B列に「名称」、C列に「カテゴリ」のヘッダーを持つ表があり、№1「マグロ(魚類)」、№4「サンマ(魚類)」、№5「シャケ(魚類)」の行が表示されている。この状態は、フィルターが適用されていることを示唆している。

画面右側には、ワークシート上で右クリックして表示されたコンテキストメニューがオーバーレイで表示されている。メニューには、「切り取り」「コピー」「貼り付け」「挿入」「削除」「数式と値のクリア」「フィルター」「並べ替え」「セルの書式設定」「リンクの挿入」「新しいコメント」「新しいメモ」「リンクをコピー」「シートビューへのリンクをコピー」「変更箇所を表示」といった項目が含まれている。

メニューの最下部にある「シートビューへのリンクをコピー」が赤枠で囲まれている。