【Excel初心者向け】同じブックを複数ウィンドウで表示する方法|シート切替不要で作業効率アップ

2025年4月24日

Excelで作業をしていると、「別のシートの数字を見ながら入力したい」「複数のシートを同時に確認しながら作業したい」と思ったことはありませんか?

通常、Excelでは1つのブックにつき1つのシート(タブ)しか表示できないため、シートを行き来する必要があります。これは時間がかかるだけでなく、転記ミスの原因にもなります。

この記事では、同じExcelブックを複数のウィンドウで開く方法をご紹介します。この簡単な操作で、作業効率が格段にアップします。

同じブックを複数ウィンドウで開くメリット

複数ウィンドウで開くと、次のようなメリットがあります:

  1. データ入力の正確性向上: あるシートを見ながら別のシートに入力できるので、転記ミスが減ります
  2. 作業効率アップ: シートの切り替え操作が不要になり、作業時間を短縮できます
  3. データ比較が簡単: 複数のシートを並べて表示できるので、データの比較が一目でできます
  4. 大きな表の確認が楽: 大きな表の違う部分を同時に見られるので、全体像の把握が容易になります

複数ウィンドウで開く方法(ステップバイステップ)

手順1: 「新しいウィンドウ」ボタンを使う

  1. 複数ウィンドウで開きたいExcelブックを開きます
  2. 画面上部の「表示」タブをクリックします
  3. リボン内の「ウィンドウ」グループにある「新しいウィンドウ」ボタンをクリックします
「表示」タブ→「ウィンドウ」グループ→「新しいウィンドウ」ボタンをクリック
「表示」タブ→「ウィンドウ」グループ→「新しいウィンドウ」ボタンをクリック

これで同じブックの新しいウィンドウが表示されます。ウィンドウのタイトルバーには、ブック名の後ろに「:1」「:2」といった番号が付きます。これらは同じブックの別々の表示であることを示しています。

手順2: ウィンドウを適切なサイズに調整する

新しいウィンドウが開いた後は、それぞれのウィンドウサイズを調整して使いやすくしましょう。

  • ウィンドウが最大化されている場合は、タイトルバー右上の「元のサイズに戻す」ボタンをクリックします
「元のサイズに戻す」ボタンをクリック
元のサイズに戻す」ボタンをクリック
  • ウィンドウのサイズを調整して、画面上に並べます
  • 並べ方は、横に並べる・縦に並べるなど自由に配置できます
複数ウィンドウ表示
複数ウィンドウ表示

手順3: それぞれのウィンドウで別のシートを表示する

  1. 表示したい1つ目のシートを、1つ目のウィンドウで選択します
  2. 表示したい2つ目のシートを、2つ目のウィンドウで選択します

これで、同じブック内の異なるシートを同時に見ることができるようになりました。

同じブック内の異なるシートを同時表示
同じブック内の異なるシートを同時表示

活用例:データ入力作業の効率化

実際の活用例を見てみましょう。

例:売上データの入力と集計表の確認

山田さんは毎月の売上データを入力する担当です。売上データを「4月売上」シートに入力しながら、同時に「年間集計」シートの内容を確認する必要があります。

従来の方法

  1. 「4月売上」シートに数値を入力
  2. シートタブをクリックして「年間集計」シートに切り替え
  3. データを確認
  4. 再びシートタブをクリックして「4月売上」シートに戻る
  5. 次のデータを入力...

この方法では、何度もシートを切り替える必要があり、非効率でした。

複数ウィンドウを使った方法

  1. 1つ目のウィンドウで「4月売上」シートを表示
  2. 2つ目のウィンドウで「年間集計」シートを表示
  3. 両方を見ながらデータを入力できる

山田さんは複数ウィンドウ機能を使うことで、作業時間が30%短縮され、入力ミスも減りました。

複数ウィンドウ機能の解除方法

作業が終わったら、追加したウィンドウを閉じるだけです。

  1. 閉じたいウィンドウの右上にある「×」ボタンをクリックします
  2. メインのウィンドウはそのまま残り、通常通り作業を続けられます

※注意:すべてのウィンドウを閉じると、Excelブック自体も閉じてしまいます。メインのウィンドウは残しておきましょう。

便利なショートカットと追加テクニック

ショートカットキー

「新しいウィンドウを開く」機能は、キーボードショートカットでも実行できます:

Alt + W → N

ウィンドウの整列方法

複数のウィンドウを開いた後、きれいに整列させる方法もあります:

  1. 「表示」タブを選択
  2. 「ウィンドウ」グループにある「整列」をクリック
  3. 「左右に並べて表示」または「上下に並べて表示」を選択

これで、ウィンドウが自動的に整列されます。

「ウィンドウの整列」を表示
「ウィンドウの整列」を表示

異なるシートだけでなく同じシートも複数表示できる

同じシートの異なる部分を見たい場合にも便利です:

  1. 複数ウィンドウを開いた後、両方のウィンドウで同じシートを選択します
  2. それぞれのウィンドウでスクロール位置を変えると、同じシートの異なる部分を同時に見ることができます

これは大きな表やデータセットを扱う際に特に役立ちます。

よくある質問

Q1: この機能を使うとファイルサイズは大きくなりますか?

A: いいえ、ファイルサイズは変わりません。この機能は単に同じファイルの表示方法を変えるだけで、データが複製されるわけではありません。

Q2: 複数のウィンドウで同時に編集しても問題ないですか?

A: はい、問題ありません。どのウィンドウで編集しても、同じブックのデータを編集していることになります。一方のウィンドウで行った変更は、すぐに他のウィンドウにも反映されます。

Q3: 最大でいくつのウィンドウを開けますか?

A: Excelのバージョンによって異なりますが、通常は特に上限はありません。ただし、開きすぎるとパソコンの動作が遅くなる可能性があるので、必要な数だけにしておくことをおすすめします。

Q4: この機能はExcelのどのバージョンでも使えますか?

A: はい、この機能はExcel 2007以降のほぼすべてのバージョンで利用可能です。Office 365、Excel 2016、Excel 2019、Excel 2021などでも同じ手順で操作できます。

Q5: 保存するときに何か特別な操作は必要ですか?

A: いいえ、通常通り保存するだけで大丈夫です。複数ウィンドウの状態は保存されず、次回開いたときは通常の1ウィンドウで開きます。

まとめ

Excelで同じブックを複数のウィンドウで開く方法をご紹介しました。この機能を使うことで:

  • 複数のシートを同時に表示できる
  • データ入力の正確性が向上する
  • シート間の切り替え操作が減り、作業効率がアップする
  • 大きなデータの比較や確認が容易になる

「表示」タブから「新しいウィンドウ」をクリックするだけの簡単操作なので、ぜひ明日からの業務に取り入れてみてください。初心者の方でも簡単にマスターできる便利な機能です。

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