【Excel初心者向け】同じブックを複数ウィンドウで表示する方法|シート切替不要で作業効率アップ

Excelで作業をしていると、「別のシートの数字を見ながら入力したい」「複数のシートを同時に確認しながら作業したい」と思ったことはありませんか?
通常、Excelでは1つのブックにつき1つのシート(タブ)しか表示できないため、シートを行き来する必要があります。これは時間がかかるだけでなく、転記ミスの原因にもなります。
この記事では、同じExcelブックを複数のウィンドウで開く方法をご紹介します。この簡単な操作で、作業効率が格段にアップします。
同じブックを複数ウィンドウで開くメリット
複数ウィンドウで開くと、次のようなメリットがあります:
- データ入力の正確性向上: あるシートを見ながら別のシートに入力できるので、転記ミスが減ります
- 作業効率アップ: シートの切り替え操作が不要になり、作業時間を短縮できます
- データ比較が簡単: 複数のシートを並べて表示できるので、データの比較が一目でできます
- 大きな表の確認が楽: 大きな表の違う部分を同時に見られるので、全体像の把握が容易になります
複数ウィンドウで開く方法(ステップバイステップ)
手順1: 「新しいウィンドウ」ボタンを使う
- 複数ウィンドウで開きたいExcelブックを開きます
- 画面上部の「表示」タブをクリックします
- リボン内の「ウィンドウ」グループにある「新しいウィンドウ」ボタンをクリックします

これで同じブックの新しいウィンドウが表示されます。ウィンドウのタイトルバーには、ブック名の後ろに「:1」「:2」といった番号が付きます。これらは同じブックの別々の表示であることを示しています。
手順2: ウィンドウを適切なサイズに調整する
新しいウィンドウが開いた後は、それぞれのウィンドウサイズを調整して使いやすくしましょう。
- ウィンドウが最大化されている場合は、タイトルバー右上の「元のサイズに戻す」ボタンをクリックします

- ウィンドウのサイズを調整して、画面上に並べます
- 並べ方は、横に並べる・縦に並べるなど自由に配置できます

手順3: それぞれのウィンドウで別のシートを表示する
- 表示したい1つ目のシートを、1つ目のウィンドウで選択します
- 表示したい2つ目のシートを、2つ目のウィンドウで選択します
これで、同じブック内の異なるシートを同時に見ることができるようになりました。

活用例:データ入力作業の効率化
実際の活用例を見てみましょう。
例:売上データの入力と集計表の確認
山田さんは毎月の売上データを入力する担当です。売上データを「4月売上」シートに入力しながら、同時に「年間集計」シートの内容を確認する必要があります。
従来の方法:
- 「4月売上」シートに数値を入力
- シートタブをクリックして「年間集計」シートに切り替え
- データを確認
- 再びシートタブをクリックして「4月売上」シートに戻る
- 次のデータを入力...
この方法では、何度もシートを切り替える必要があり、非効率でした。
複数ウィンドウを使った方法:
- 1つ目のウィンドウで「4月売上」シートを表示
- 2つ目のウィンドウで「年間集計」シートを表示
- 両方を見ながらデータを入力できる
山田さんは複数ウィンドウ機能を使うことで、作業時間が30%短縮され、入力ミスも減りました。
複数ウィンドウ機能の解除方法
作業が終わったら、追加したウィンドウを閉じるだけです。
- 閉じたいウィンドウの右上にある「×」ボタンをクリックします
- メインのウィンドウはそのまま残り、通常通り作業を続けられます
※注意:すべてのウィンドウを閉じると、Excelブック自体も閉じてしまいます。メインのウィンドウは残しておきましょう。
便利なショートカットと追加テクニック
ショートカットキー
「新しいウィンドウを開く」機能は、キーボードショートカットでも実行できます:
Alt + W → N
ウィンドウの整列方法
複数のウィンドウを開いた後、きれいに整列させる方法もあります:
- 「表示」タブを選択
- 「ウィンドウ」グループにある「整列」をクリック
- 「左右に並べて表示」または「上下に並べて表示」を選択
これで、ウィンドウが自動的に整列されます。

異なるシートだけでなく同じシートも複数表示できる
同じシートの異なる部分を見たい場合にも便利です:
- 複数ウィンドウを開いた後、両方のウィンドウで同じシートを選択します
- それぞれのウィンドウでスクロール位置を変えると、同じシートの異なる部分を同時に見ることができます
これは大きな表やデータセットを扱う際に特に役立ちます。
よくある質問
Q1: この機能を使うとファイルサイズは大きくなりますか?
A: いいえ、ファイルサイズは変わりません。この機能は単に同じファイルの表示方法を変えるだけで、データが複製されるわけではありません。
Q2: 複数のウィンドウで同時に編集しても問題ないですか?
A: はい、問題ありません。どのウィンドウで編集しても、同じブックのデータを編集していることになります。一方のウィンドウで行った変更は、すぐに他のウィンドウにも反映されます。
Q3: 最大でいくつのウィンドウを開けますか?
A: Excelのバージョンによって異なりますが、通常は特に上限はありません。ただし、開きすぎるとパソコンの動作が遅くなる可能性があるので、必要な数だけにしておくことをおすすめします。
Q4: この機能はExcelのどのバージョンでも使えますか?
A: はい、この機能はExcel 2007以降のほぼすべてのバージョンで利用可能です。Office 365、Excel 2016、Excel 2019、Excel 2021などでも同じ手順で操作できます。
Q5: 保存するときに何か特別な操作は必要ですか?
A: いいえ、通常通り保存するだけで大丈夫です。複数ウィンドウの状態は保存されず、次回開いたときは通常の1ウィンドウで開きます。
まとめ
Excelで同じブックを複数のウィンドウで開く方法をご紹介しました。この機能を使うことで:
- 複数のシートを同時に表示できる
- データ入力の正確性が向上する
- シート間の切り替え操作が減り、作業効率がアップする
- 大きなデータの比較や確認が容易になる
「表示」タブから「新しいウィンドウ」をクリックするだけの簡単操作なので、ぜひ明日からの業務に取り入れてみてください。初心者の方でも簡単にマスターできる便利な機能です。
Excel完全マスター: 関数・テクニック・新機能を網羅した決定版ガイド

本書は、Excelの基礎から応用まで、包括的に学べるガイドブックです。当サイトの豊富な情報を、電子書籍向けに最適化し、読みやすく再構成しました。
【本書の特徴】
- 情報量:Word-A4サイズ換算で1,400ページ相当
- 基本操作から高度なテクニックまで、段階的に学習可能
- 140種類の関数を詳細に解説
- 109種類の実用的なテクニックと具体例を紹介
- 最新機能(XLOOKUP関数、LET関数、シートビュー、LAMBDA関数、スピル等)を徹底解説
【対象読者】
- Excel初心者からプロフェッショナルまで
- 体系的にExcelスキルを向上させたい方
- 業務効率化を目指すビジネスパーソン
- データ分析や可視化のスキルを磨きたい方
【本書の強み】
- 実務に即した例題と解説
- 視覚的な図表やスクリーンショットで理解を促進
- 最新のExcelバージョンに対応した内容
- 著者の長年の経験に基づく、実践的なTipsを多数収録
【更新とサポート】
- 常に最新の情報を反映するため、定期的に内容を更新
- 最新版の入手方法:Amazonカスタマーサポートへお問い合わせください
【入手方法】
- 買い切り:950円
- Kindle Unlimited:読み放題プランで利用可能
Excelマスターを目指す方、業務効率を劇的に向上させたい方に、自信を持っておすすめできる一冊です。この1冊で、Excelの可能性を最大限に引き出す力が身につきます。