Excel 区切り文字を指定し文字列を連結(TEXTJOIN関数)

2024年3月27日

English version.

TEXTJOIN関数は特定の文字を指定して連結した文字列を作る関数です。

カンマ区切りテキスト(CSV)やタブ区切りテキスト(TSV)のような形式の

文字列を作る場合に大きな効果を発揮します。

なお2016で追加された関数のため古いバージョンのExcelでは使用できません。

この記事では、その仕様と使い方を紹介します。

仕様

=TEXTJOIN(区切り文字,空のセルは無視,テキスト …省略… 252)
引数省略時の値説明
区切り文字省略不可連結するテキストの間に挟む文字を指定。
2文字以上、指定可能。
空のセルは無視省略不可TRUE:空のセルに区切り文字なし。
FALSE:空のセルにも区切り文字あり。
テキスト1~252テキスト1のみ省略不可連結する対象を指定
カンマ区切りで一つずつ、
またはセル範囲でまとめて指定

最も基本的なパターンです。

カンマ区切りテキストを生成します。

引数設定値
区切り文字,
空のセルは無視FALSE
テキストセル範囲
基本的なカンマ区切りテキストを生成

引数別の詳細な実行例

区切り文字

2文字以上の区切り文字

複数文字に対応しているので||(パイプ区切り)も可能です。

パイプ区切りの例

ダブルコーテーション(")で囲む

文字列連結も併用しますが、

値をダブルコーテーション(")で囲むことも可能です。

=""""&TEXTJOIN(""",""",FALSE,テキスト)&""""

文字列を指定するための"を表示するために

"を二つ重ねてエスケープしています。

ダブルコーテーション(")で囲む例

ここまで来るとファイル保存でCSV形式を選択したほうが楽かもしれませんが。

タブ区切りテキスト(TSV)を作る場合

CHAR関数を使えばTAB区切りも可能です。

セル範囲をそのままエディタに張り付けると

タブ区切りテキスト(TSV)になるので

Excel内でタブ区切りテキスト(TSV)が欲しい場合のみの例ですが。

タブ区切りテキスト(TSV)を作る

CHAR(9)はTAB(タブ)文字を指します。

見えませんがテキストエディタにペーストするとTAB(タブ)を確認できます。

メモ帳にタブ区切りテキストを張り付けた例

複数の文字を指定

区切り文字にセル範囲を指定すると左から順に適用を繰り返します。

この例では,と||の二つを指定し、その区切りを繰り返します。

区切り文字を複数指定した場合

空のセルを無視

FALSE(無視しない)

FALSEでは空のセルがあっても区切り文字が挿入されます。

空のセルを無視:FALSEの例

TRUE(無視する)

TRUEでは空のセルには区切り文字を挿入しません。

空のセルを無視:TRUEの例

空の文字列が入っていても無視されます。

空のセルを無視:TRUEの例(空文字)

テキスト(複数指定)

テキストは252まで指定できます。

複数設定するとその順に表示されます。

この指定は範囲・単独指定が混在しても構いません。

もし範囲が重複しても重複した結果として、そのまま表示されます。

テキストを複数指定した例

スピル

テキストはセル範囲が前提の引数のため、そのままではスピルにはなりません。

スピルにするにはBYCOLBYROWを利用します。

=BYROW(A1:C3,LAMBDA(r,TEXTJOIN(",",TRUE,r)))
行方向のスピル
=BYCOL(A1:C3,LAMBDA(c,TEXTJOIN(",",TRUE,c)))
列方向のスピル

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