Excel業務の効率化・自動化ツールの比較

実際に利用している視点からExcel業務の効率化・自動化を行うための

以下のツールの比較を行います。

  • マクロ・VBA
  • Officeスクリプト
  • Power Automate Desktop
  • Power Automate(Web・クラウドフロー)

どれもMicrosoft365で利用可能なツールです。

契約していれば基本的に追加料金不要です。

(プレミアムプランによる追加機能はあり)

どのツールを利用するかを検討している方や、

どれから習得するかを迷っている方向けです。

ツールの概要

マクロ・VBA

定番で歴史が長い(ほぼ)デスクトップExcel専用自動化ツール。

オンラインのExcelでは利用できません。

Visual Basic for Applicationsというプログラム言語で自動化を行います。

Officeスクリプト

2021年にリリースしたExcelオンライン用の自動化ツール。

2022年にデスクトップのExcelでも実行可能になりました。(編集はオンラインのみ)

JavaScriptのベースとしたOfficeスクリプトというプログラム言語で自動化を行います。

Power Automate Desktop

2021年にリリースしたRPAツール、Excelに留まらずパソコン操作全体の自動化が対象。

プログラム言語を使わずに自動化を行います。

(Robin言語があるにはありますが、あまり使いません)

Power Automate(Web・クラウドフロー)

様々なクラウドサービス(Google製品など)を利用した自動化を行います。

プログラム言語を使わずに自動化を行います。

比較

比較表

比較して◎、〇、△、×の4段階です。

ツールExcel操作
(デスクトップ)
Excel操作
(オンライン)
操作記録
(レコード)
メール送信ブラウザ操作習得のしやすさ普及将来性
マクロ・VBA
Officeスクリプト×××
Power Automate Desktop×
Power Automate××××
全体比較

Excel操作(デスクトップ)

ツール評価説明
マクロ・VBA最も充実しています。
Officeスクリプト発展途上中のためマクロ・VBAに比べて
書式やグラフの操作などに制限があります。
オンライン前提のためも発生している制限もあります。
Power Automate Desktop基本的なデータ操作に留まります。
ただし、マウス・キーボード操作の記録によって
実現できる場合もあります。
Power Automate×デスクトップのExcel操作には対応していません。
Excel操作(デスクトップ)

Excel操作(オンライン)

ツール評価説明
マクロ・VBA対応していません。
しかしブラウザ操作で、ある程度可能です。
Officeスクリプト元々、オンライン専用で作られているため、
最も充実しています。
Power Automate Desktop対応していません。
しかしブラウザ操作で、ある程度可能です。
Power Automateテーブル化した範囲の挿入・削除・更新がメインです。
柔軟な操作は困難です。
Excel操作(オンライン)

操作記録(レコード)

ユーザが操作して、それを記録する機能です。

あるかないかだけで、大差はありません。

ツール評価説明
マクロ・VBAあり
Officeスクリプトあり
Power Automate Desktopあり
Power Automate×なし
操作記録(レコード)

メール送信

ツール評価説明
マクロ・VBA可能ですが、Outlook経由という制限があります。
Officeスクリプト×不可能です。Power Automateと連携でメール送信する前提です。
Power Automate DesktopOutlookなしで、プロバイダメールやGmail送信が可能です。
Power AutomateOutlookなしで、プロバイダメールやGmail送信が可能です。
メール送信

ブラウザ操作

ツール評価説明
マクロ・VBA可能ではありますが、追加設定が必要です。
また操作記録ができません。
Officeスクリプト×不可能です。
Power Automate Desktop得意分野です。操作記録も可能です。
Power Automate×不可能です。(WebサービスをAPIとして起動するだけ)
ブラウザ操作

習得のしやすさ

ツール評価説明
マクロ・VBAコードが必要です。
古いプログラム言語にツギハギされているため、
解りやすいとは言い難いです。
Officeスクリプトコードが必要です。
マクロ・VBAに比べて整理されているため、
習得がしやすくなっています。
Power Automate Desktopコードを使う必要がなく、
UIが親切で直観的に利用可能です。
Power Automate×コードを使う必要がありませんが、
UIが親切とは言い難く、
ITリテラシーのハードルも高いです。
習得のしやすさ

普及

ツール評価説明
マクロ・VBA歴史が長いため大変、普及しています。
職務経歴書の項目としても有効です。
Officeスクリプト×最近のツールのため普及していません。
現時点では職務経歴書として有効な場面は希少です。
Power Automate Desktop×最近のツールのため普及していません。
現時点では職務経歴書として有効な場面は希少です。
Power Automate多少、普及していますが、
職務経歴書で広く武器になるかというと
そこまで、でもありません。
普及

将来性

ツール評価説明
マクロ・VBAMicrosoftがOfficeスクリプトとPower Automate Desktopに
軸足を移しているため衰退傾向。
とはいえ、現時点で最も普及していて、
デスクトップに限れば高機能なため需要は残ります。
(資産としても、負の遺産としても)
Officeスクリプトアップデートされています。
2021年にオンライン専用としてリリースし、
2022年にデスクトップでも実行可能になりました。
(限定的にオンラインとデスクトップ共用)

マクロ・VBAからOfficeスクリプトへ
移行を促したい意図を感じます。
Power Automate Desktop頻繁にアップデートされています。また安価で高機能です。
RPAツールの中核の一つとなることが見込まれます。
Power Automate頻繁にアップデートされていて利用サービスが増えていますが、
マイナーなサービスばかりです。
利用面の問題や実行の不安定さも目立つため、
このままでは普及が難しいと考えています。
将来性

どれを習得するべきか

マクロ・VBA

現時点で最も普及しているため、職務経歴書に書けるものが欲しい場合は最適です。

実務で遭遇することも多いため、そういった場合には優先するべきです。

ただオンラインへの利用が進むとOfficeスクリプトも必要になる可能性も考慮しましょう。

Officeスクリプト

オンラインでも利用したい場合の選択肢です。

JavaScriptが同時に身に付くため、Webに関わっている場合は応用範囲が広く、優先度が高くなります。

Power Automate Desktop

習得しやすく利用範囲が広いため、特に理由がなければ最も推奨します。

変数や繰り返しのようなプログラム特有の要素(アルゴリズム)にも慣れやすく

他のものを身に付ける際の土台としても有効です。

Power Automate

この中では難しく利用範囲も狭いため、非推奨です。

必要になった場合に検討しましょう。

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