【Excel初心者向け】3つの表示モードを徹底解説|作業時間を短縮するテクニック

Excelで作業をしていると、「印刷したときのレイアウトがイメージと違う…」「大きな表が思ったようにページ分割されない…」といった経験はありませんか?
実はExcelには、作業の目的に合わせて切り替えられる3つの表示モードが用意されています。この機能を活用するだけで、日々の業務効率が格段に向上し、印刷トラブルも大幅に減らすことが可能です。
今回は、Excel初心者の方でも簡単に使いこなせる3つの表示モードを、具体的な使用シーンと共にご紹介します。この記事を読めば、あなたのExcel作業が今よりもっとスムーズになることでしょう。
- 1. Excelの3つの表示モードとは?(Excel 表示モードの基本)
- 2. 標準モード:基本のデータ入力・計算作業に最適(Excel 標準モードの使い方
- 3. ページレイアウトモード:印刷レイアウトを確認しながら編集。(Excel ページレイアウトで印刷)
- 4. 改ページプレビューモード:ページの区切りを最適化(Excel 改ページ 調整)
- 5. 表示モードの切り替え方法
- 6. 初心者向け 表示モードの効果的な使い分け方
- 7. 表示モード活用テクニック
- 8. よくある質問(FAQ)
- 9. まとめ:Excel表示モードを使いこなそう。
- 10. Excel完全マスター: 関数・テクニック・新機能を網羅した決定版ガイド
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Excelの3つの表示モードとは?(Excel 表示モードの基本)
Excelには次の3つの表示モードがあります:
- 標準モード:日常的なデータ入力や計算作業に最適
- ページレイアウトモード:印刷時のレイアウトを確認しながら編集できる
- 改ページプレビューモード:印刷時のページ区切りを確認・調整できる
これらのモードは、「どれか一つだけを使う」のではなく、作業の段階に応じて使い分けるのがポイントです。たとえば:
- データを入力するときは「標準モード」
- レポートのレイアウトを整えるときは「ページレイアウトモード」
- 印刷前の最終確認は「改ページプレビューモード」
というように使い分けることで、作業効率が大幅にアップします。
では、それぞれのモードの特徴と使い方を詳しく見ていきましょう。
標準モード:基本のデータ入力・計算作業に最適(Excel 標準モードの使い方

標準モードの特徴
標準モードは、Excelを開いたときに最初に表示される基本的な画面です。
- シンプルで見やすい画面レイアウト
- 最大限の作業スペースを確保できる
- データ入力や計算式の作成に集中できる環境
他のモードに切り替えても、標準モードに戻せます。
標準モードが便利な場面
このモードは、次のような作業に最適です。まずはこのモードに慣れましょう。
このモードは次のような作業に最適です:
- 大量のデータを入力するとき
- 複雑な計算式を作成するとき
- データ分析や集計作業をするとき
- 表の整形や装飾を行うとき
例えば毎月の経費データを入力する際には、標準モードにしましょう。広い画面で一度に多くのデータを見渡せるため、入力ミスが減り、作業時間も短縮できます。
このモードのメリット
- 画面いっぱいにデータが表示されるので見やすい
- 余計な要素がないので、集中して作業ができる
- パソコンの動作が軽くなる(特に大きなファイルを扱うとき)
ページレイアウトモード:印刷レイアウトを確認しながら編集。(Excel ページレイアウトで印刷)


ページレイアウトモードの特徴
ページレイアウトモードは、実際に印刷したときのイメージを見ながら編集できる画面です。
- 用紙の境界線が表示される
- 余白やヘッダー・フッター(ページ番号や日付など)が表示される
- 「見たまま印刷できる」画面(WYSIWYG:What You See Is What You Get)
ページレイアウトモードが便利な場面
このモードは次のような作業に最適です:
- 見栄えを重視したレポートを作成するとき
- ヘッダーやフッターを編集するとき
- 印刷レイアウトを細かく調整するとき
- PDFとして保存する資料を作成するとき
例えば会議資料を作成する際には、このモードを活用できます。タイトルの配置やページ番号の挿入も画面上で確認できるため、印刷してから「あれ?思ったのと違う…」という手戻りを防げます。
このモードのメリット
- 実際に印刷される通りのレイアウトを確認できる
- ヘッダー・フッターをその場で編集できる
- 余白の調整が視覚的にわかりやすい
- 印刷前の調整時間を短縮できる
注意点
このモードは「ウィンドウ枠の固定」機能と同時に使用できません。ウィンドウ枠の固定が必要な場合は、標準モードで作業するか、印刷プレビュー機能を利用してください。ウィンドウ枠の固定のより詳しい説明はこちら。
改ページプレビューモード:ページの区切りを最適化(Excel 改ページ 調整)

改ページプレビューモードの特徴
改ページプレビューモードは、印刷時のページ区切りを確認・調整するための特別な画面です。
- 青い実線:印刷範囲を示す
- 青い点線:ページの区切り(改ページ位置)を示す
- これらの線はマウスでドラッグして調整可能
改ページプレビューモードが便利な場面
このモードは次のような作業に最適です:
- 大きな表や複数ページにわたるデータを印刷するとき
- 表の途中で切れてほしくない箇所を調整したいとき
- 印刷用紙の無駄を減らしたいとき
- ページの区切りを細かく調整したいとき
例えば、毎月の売上表を印刷する際に、この改ページプレビューモードを活用すると有効です。広範囲のデータを印刷する際も、重要な情報が見やすく分割されるよう調整できるため、資料の可読性が向上します。
このモードのメリット
- ページ区切りが一目でわかる
- 不自然な位置での改ページを防げる(例:表のタイトルと中身が別ページになる)
- 印刷用紙の無駄を減らせる
- 一部のデータだけが次のページにぽつんと印刷される「孤立」を防げる
表示モードの切り替え方法
Excelの表示モードは、3つの方法で簡単に切り替えることができます。自分が使いやすい方法を覚えておきましょう。初心者の方には、直感的に分かりやすい「2. ステータスバーから切り替える方法」が特におすすめです。
1. リボンメニューから切り替える方法
最も基本的な切り替え方法です:
- 画面上部の「表示」タブをクリック
- 左側の「ブックの表示」グループから選択
- 「標準」:標準モード
- 「ページレイアウト」:ページレイアウトモード
- 「改ページプレビュー」:改ページプレビューモード

2. ステータスバーから切り替える方法
画面右下から素早く切り替えられます。:
- Excelウィンドウの右下(ステータスバー)にある表示モードアイコンを探す
- 以下のいずれかのアイコンをクリック
- 左のアイコン:標準モード
- 中央のアイコン:ページレイアウトモード
- 右のアイコン:改ページプレビューモード

ヒント: ステータスバーにアイコンが表示されていない場合は、ステータスバーを右クリックして「表示選択ショートカット」にチェックを入れてください。

3. キーボードショートカットで切り替える方法
キーボード操作が得意な方におすすめの方法です:
- キーボードの「Alt」キーを押してから離す
- 次に「W」キーを押して離す
- 表示されたアルファベットから選択
- 「L」:標準モード
- 「P」:ページレイアウトモード
- 「I」:改ページプレビューモード

初心者向け 表示モードの効果的な使い分け方

日常業務での使い分け例
ここでは、一般的な事務作業での表示モードの使い分け例をご紹介します。
例1:月次売上レポートの作成
- データ入力・計算(標準モード)
- 売上データの入力
- 合計や平均の計算式作成
- レポートのデザイン(ページレイアウトモード)
- タイトルの配置調整
- ヘッダーに日付と部署名を挿入
- 表の罫線やフォントの調整
- 印刷前の最終確認(改ページプレビューモード)
- 複数ページにわたる表の区切り位置を調整
- 重要な情報が分断されないよう確認
例2:経費精算書の作成と印刷
- 経費データの入力(標準モード)
- 日付、項目、金額などの入力
- 小計・合計の計算
- 印刷レイアウトの調整(ページレイアウトモード)
- 署名欄の配置を調整
- フッターに部署名と作成日を挿入
- 複数の経費精算書の一括印刷準備(改ページプレビューモード)
- 各精算書が1ページに収まるよう調整
- 必要に応じて拡大・縮小を設定
初心者がつまずきやすいポイントと解決法(Excel 表示モードのトラブル解決)
表示モードを使っていると、時々「あれ?」と思うことがあるかもしれません。よくある疑問とその解決法です。
問題1:「ページレイアウトモードだと動作が遅く感じる」
解決法:ページレイアウトモードは表示する情報が多い分、少し動作が重くなることがあります。データ入力や計算など、見た目の確認が不要な作業は「標準モード」で行い、レイアウト確認が必要な段階でのみ「ページレイアウトモード」に切り替えるのがおすすめです。
問題2:「改ページ位置を変更したのに印刷すると元に戻る」
解決法:改ページプレビューモードで青い線をドラッグして調整した後、必ずファイルを上書き保存してから印刷しましょう。また、意図しない「印刷範囲」が設定されていないかも確認してください(「ページレイアウト」タブ → 「印刷範囲」→「印刷範囲のクリア」)。
問題3:「ウィンドウ枠の固定ができない」
解決法:「ページレイアウトモード」では、残念ながらウィンドウ枠の固定機能が使えません。この機能を使いたい場合は、「標準モード」に切り替えてから設定しましょう。
ウィンドウ枠の固定機能についての説明。
表示モード活用テクニック
実務で役立つ、一歩進んだテクニックをご紹介します。
テクニック1:ショートカットキーの活用
Altキー→Wキー→L/P/Iキーの組み合わせを覚えれば、マウス操作なしで素早く表示モードを切り替えられます。頻繁に切り替える作業では大幅な時間短縮になります。
テクニック2:印刷タイトルの自動表示
複数ページにわたる表を印刷するとき、各ページに項目名(見出し行)が表示されていると見やすくなります。ページレイアウトモードで「ページレイアウト」タブ → 「印刷タイトル」で設定すると、どの表示モードで作業していても、印刷時に複数ページにわたる表でも各ページに見出し行が自動で見出し行が表示されるようになります。
テクニック3:ズーム機能との併用
特に「改ページプレビューモード」で、画面右下のズーム機能(スライダーまたは +/- ボタン)を併用すると便利です。縮小して全体のページ分割を確認したり、拡大して細かい部分の改ページ位置を調整したりできます。併用すれば、全体のレイアウトを把握しながら細かい調整が可能になります。
よくある質問(FAQ)
Q1:表示モードによって保存されるファイルの内容は変わりますか?
A:いいえ、表示モードは画面の見え方だけを変更するものですので、保存されるファイルの内容自体は変わりません。
Q2:どの表示モードが一番パソコンへの負荷が少ないですか?
A:「標準モード」が最も負荷が少なく、特に大きなファイルを扱う場合は標準モードでの作業をおすすめします。
Q3:PDFに変換する場合はどの表示モードが最適ですか?
A:「ページレイアウトモード」で最終確認をしてからPDF変換すると、意図したレイアウト通りの出力が得られやすいです。
Q4:表示モードの初期設定を変更できますか?
A:はい、「ファイル」→「オプション」→「詳細設定」→「表示」セクションで、新しいブックを開いたときの既定の表示を設定できます。
Q5:スマートフォンやタブレットのExcelアプリでも表示モードを切り替えられますか?
A:はい、モバイル版Excelでも表示モードの切り替えが可能です。画面上部の「表示」メニューから選択できます。
はい、変更可能です。「ファイル」タブ → 「オプション」→ 「詳細設定」の中にある→「表示」セクションで、「新しいブックの既定の表示」をお好みのモード(ページレイアウトなど)に設定できます。新しいブックを開いたときの既定の表示を設定できます。
まとめ:Excel表示モードを使いこなそう。
Excelの3つの表示モードは、それぞれに特化した機能を持っています:
- 標準モード:データ入力や計算作業など、基本作業の効率を最大化する基本モード
- ページレイアウトモード:印刷イメージを確認しながら資料の見た目を整えるモード
- 改ページプレビューモード:複数ページ印刷時のページの区切りを最適化するためのモード
これらのモードを作業内容や目的に応じて「使い分ける」こと。これがExcel作業の効率を上げる大きなポイントです。特に初心者の方は、まずこれら3つの表示モードの違いと切り替え方をマスターするだけで、Excelの操作にぐっと自信がつくはずです。
実際の業務では、データ入力(標準モード)と、印刷やPDF化のための資料作成(ページレイアウトモード、改ページプレビューモード)のフェーズで意識的にモードを切り替えてみましょう。
ぜひこの記事で紹介した方法を試してみて、あなたのExcel作業をより快適でスムーズなものにしてください。
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