【Excel初心者向け】複数シートの合計を自動計算する方法:串刺し集計の完全ガイド

2025年6月10日

Excelの複数シートにまたがる串刺し集計機能を表現したブログアイキャッチ画像。複数のデータシートが重なり合い、それらを一括で集計する概念を抽象的に表現。青系とオレンジ系のグラデーション背景に「複数シートの合計を自動計算 串刺し集計の完全ガイド」のタイトル文字が配置され、右下には可愛い猫のキャラクターがデータを見つめている様子が描かれている

Excelで月次データや部署別データを複数のシートに分けて管理している方は多いのではないでしょうか。しかし、それらのシートから合計値や平均値を求める際に、「一つ一つ手動で計算するのが面倒」「シートが増えるたびに計算し直すのが大変」といった悩みを抱えていませんか。

そんな悩みを解決するのが、串刺し集計(別名:3-D集計)という機能です。この記事では、複数のシートにまたがって自動的に集計を行う方法を、Excel初心者の方でも理解できるよう、画像付きで詳しく解説します。

串刺し集計とは何か

串刺し集計とは、同じ構成を持つ複数のシートから、同じ位置にあるセルの値を一度に集計する機能のことです。まるで複数の紙を串で刺すように、複数のシートを「串刺し」にして計算を行うため、この名前がついています。

この機能を使うことで、以下のようなメリットがあります:

  • 手動計算の手間が大幅に削減される
  • シートが追加されても自動的に集計に含まれる
  • 計算ミスを防ぐことができる
  • データの管理が効率的になる

どのような場面で使うのか

串刺し集計は、以下のような場面で威力を発揮します:

業務での活用例:

  • 月次売上データの年間合計計算
  • 各支店の業績データの全社合計
  • 商品カテゴリー別の売上集計
  • 各部署の経費データの全体集計

個人での活用例:

  • 家計簿の月次データから年間集計
  • 各科目の成績データの総合計算
  • イベント別の参加者数集計

実際の設定例とデータ準備

今回は、4月、5月、6月の売上データから合計を求める例で説明します。

新しいExcelファイルに「合計」という名前のシートを作成し、A1に「項目」、B1に「合計」と入力。A2に「売上」と入力

各月のシートは同じ構成で作成します。重要なのは、すべてのシートで同じセル位置に同じ種類のデータを配置することです。

4-6月の売上データが入力されたExcelシート

串刺し集計の設定手順

ステップ1:集計関数を入力する

まず、合計を表示したいシート(ここでは「合計」シート)の該当セル(B2)をクリックします。

次に、使用したい関数を入力します。今回は合計を求めるので「=SUM(」と入力しますが、まだEnterキーは押さないでください。

Excelの合計シートで集計関数を入力中の画面

ステップ2:最初のシートのセルを指定する

「=SUM(」と入力した状態で、集計対象の最初のシート(4月シート)の見出しをクリックします。

B2セルが選択され、数式バーに「=SUM(4月!B2」と表示

ステップ3:範囲の終点を指定する

ここが最も重要なポイントです。4月シートのB2セルを選択した状態で、Shiftキーを押しながら最後のシート(6月シート)の見出しをクリックします。

ShiftキーとともにExcelの6月シートタブをクリックしている状態

この操作により、4月から6月までのすべてのシートが選択範囲に含まれます。

ステップ4:数式を確定する

範囲の指定が完了したら、「)」を入力してからEnterキーを押して数式を確定します。

B2セルに530000、数式バーに「=SUM(4月:6月!B2)」と表示

完成した数式の確認と動作テスト

完成した数式は「=SUM(4月:6月!B2)」となります。この数式の意味を詳しく説明すると:

  • SUM: 合計を求める関数
  • 4:6: 4月シートから6月シートまでの範囲
  • !B2: 各シートのB2セルを参照

動作確認の方法: 各月のシートの数値を変更してみてください。合計シートの値が自動的に更新されることが確認できます。

補足:シート名を変更した場合の数式の自動更新

串刺し集計の数式を設定した後、参照しているシートの名称を変更しても、Excelは自動的に数式を更新してくれます。例えば、「4月」シートの名前を「第一四半期」に変更しても、数式は「=SUM('第一四半期:6月'!B2)」のように自動的に修正されます。これにより、安心してシート名を変更できます。

より効率的な入力方法

操作に慣れてきた方は、直接数式を入力する方法もあります:

  1. 集計したいセルをクリック
  2. 「=SUM(最初のシート名:最後のシート名!セル番地)」を直接入力
  3. Enterキーで確定

例:「=SUM(4月:6月!B2)」

この方法は、シート名やセル番地を正確に把握している場合に有効です。

他の関数での応用例

串刺し集計はSUM関数以外でも使用できます。なお、SUM関数の基本的な使い方については「Excel SUM関数の使い方」で詳しく解説しています。:

平均値を求める場合: =AVERAGE(4月:6月!B2)AVERAGE関数の詳細はこちら

最大値を求める場合: =MAX(4月:6月!B2)MAX関数の詳細はこちら

最小値を求める場合: =MIN(4月:6月!B2)MIN関数の詳細はこちら

有効な数値データの個数を数える場合: =COUNT(4月:6月!B2)COUNT関数の詳細はこちら

注意点とトラブルシューティング

シート構成を統一する

すべてのシートで同じセル位置に同じ種類のデータを配置することが重要です。構成が異なると、意図しない結果になる可能性があります。

シート名の注意点

シート名にスペースや特殊文字が含まれる場合は、シート名を単一引用符(')で囲む必要があります。

例:=SUM('4月 売上':'6月 売上'!B2)

エラーが表示される場合

#REF!エラー: 参照先のシートが削除された場合に表示されます。シートを復元するか、数式を修正してください。

#NAME?エラー: シート名が正しく記述されていない場合に表示されます。シート名のスペルを確認してください。

シートを追加する場合の対応

新しい月のシートを追加する場合は、以下の手順で対応できます:

  1. 既存のシート(例:6月)をコピーして新しいシート(例:7月)を作成
  2. 集計の数式を「=SUM(4月:7月!B2)」に変更
  3. または、新しいシートを既存の範囲内(4月と6月の間)に挿入すれば、自動的に集計に含まれます

よくある質問

Q. 串刺し集計で使えるシート数に制限はありますか?

A. Excelのバージョンによって異なりますが、現在のExcelでは非常に多くのシートを扱うことができ、実質的にシート数の制限を気にする必要はありません。

Q. 空白のセルがある場合はどうなりますか?

A. SUM関数の場合、空白セルは0として扱われるため、計算に影響しません。ただし、AVERAGE関数の場合は空白セルは除外されて平均が計算されます。

Q. シートの順番を変更した場合、集計は影響を受けますか?

A. 4月:6月」のような範囲指定の場合、シート見出しの物理的な順番に依存します。順番を変更すると集計結果が変わる可能性があります。

補足:シートの並び替えと集計結果への影響 『4月:6月』のようにシート名をコロンでつないで範囲を指定している場合、Excelはシートタブの物理的な並び順に基づいて範囲を認識します。したがって、もし5月シートを4月シートより前に移動させると、集計範囲が変わってしまい、意図しない結果になる可能性があります。集計範囲内のシートの並び替えは、結果に影響を与える可能性があるため注意しましょう。もし並び替えを行う場合は、数式の範囲指定を再度確認するか、並び替えを行っても問題がないように、集計対象シートを連続した状態に保つようにしてください。

Q. 他のブックのシートを参照できますか?

A. はい、可能です。ただし、参照先のブックが開いている必要があります。形式は「=[ブック名]シート名!セル番地」となります。

Q. 文字列データでも串刺し集計できますか?

A. 数値以外のデータの場合、COUNTA関数を使用して空白以外のセルの個数を集計することは可能です。COUNT関数は数値のみをカウントするため、文字列データには適用できません。COUNTA関数の詳しい使い方については「Excel COUNTA関数の使い方」をご参照ください。

まとめ

串刺し集計は、複数のシートにまたがるデータを効率的に集計できる強力な機能です。この記事で解説した内容をまとめると:

串刺し集計の基本手順:

  1. 集計関数を入力する
  2. 最初のシートのセルを指定する
  3. Shiftキーを押しながら最後のシートを選択する
  4. 数式を確定する

主なメリット:

  • 手動計算の手間が大幅に削減される
  • シートが追加されても柔軟に対応できる
  • 計算ミスを防ぐことができる
  • データ管理が効率的になる

この機能をマスターすることで、月次データの集計作業や部署別データの管理が格段に楽になります。最初は手順を覚えるのに時間がかかるかもしれませんが、慣れてしまえば数秒で設定できるようになります。

ぜひ実際のデータで試してみて、Excel作業の効率化を実感してください。串刺し集計を活用することで、より高度なデータ分析や レポート作成にも挑戦できるようになるでしょう。

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