Excel 指定値の倍数で切り上げ/切り捨て(CEILING関数とFLOOR関数)
CEILING関数とFLOOR関数を使うと指定した基準値で数値/日時を切り上げ/切り捨てが可能です。
これにより度数分布を出したり勤務時間表で15分単位に切り上げることなどが可能です。
仕様
Excel2013以降
切り上げ(CEILING.MATH関数)
=CEILING.MATH(数値,基準値,モード)
引数 | 省略時の値 | 説明 |
---|---|---|
数値 | 省略不可 | 切り上げの対象となる数値を指定。 |
基準値 | 最も近い整数 | 切り上げの基準となる数値を指定。 |
モード | 0 | 引数1:数値が負の数値の場合に、 0に近い値にするか、離れた値にするかを指定 ・0を指定した場合、0に近い値。 ・0以外を指定する場合、0から離れた値。 ※FLOOR.MATHと逆 |
切り捨て(FLOOR.MATH関数)
=FLOOR.MATH(数値,基準値,モード)
引数 | 省略時の値 | 説明 |
---|---|---|
数値 | 省略不可 | 切り捨ての対象となる数値を指定。 |
基準値 | 最も近い整数 | 切り捨ての基準となる数値を指定。 |
モード | 0 | 引数1:数値が負の数値の場合に、 0に近い値にするか、離れた値にするかを指定 ・0を指定した場合、0から離れた値。 ・0以外を指定する場合、0に近い値。 ※CEILING.MATHと逆 |
Excel2010以前
互換性のために最新バージョンでも使用可能ですが非推奨の関数です。
切り上げ(CEILING関数)
=CEILING(数値,基準値)
引数 | 省略時の値 | 説明 |
---|---|---|
数値 | 省略不可 | 切り上げの対象となる数値を指定。 |
基準値 | 省略不可 | 切り上げの基準となる数値を指定。 |
切り捨て(FLOOR関数)
=FLOOR(数値,基準値)
引数 | 省略時の値 | 説明 |
---|---|---|
数値 | 省略不可 | 切り捨ての対象となる数値を指定。 |
基準値 | 省略不可 | 切り捨ての基準となる数値を指定。 |
使用例
引数に与える値と結果のパターンを例示します。

スピルを利用する方法とメリット
Office365やExcel2019以降ではスピルという形式で記述可能です。
これは複数セルに数式をコピーする場合に便利な機能です。
スピルの利用には引数を複数セルの範囲で指定します。
この例では全ての引数を範囲で指定しますが、数値以外は一つでも構いません。

数式を入力するのは最初の一つのセルですが、
引数で指定した高さ分、数式がセルのコピーなしで自動拡大されます。

スピルを利用することで今回の例では、
F3セルに入力するだけでよいため(F3以降にコピーペーストが不要)
以下のメリットがあります。
- 入力の手間が少ない(数式のセルが多いほど効果が大きい)
- 数式を編集した時、コピー忘れのリスクがない(最初のセルを更新すると全セルに反映)
- 絶対参照が不要
- 途中に行を追加した場合、数式のコピー&ペーストが不要。行削除でも壊れにくい。
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