Power Automate 「選択した行に関する行を別のスプレッドシートに作成する」テンプレートの利用方法

2021年11月7日

Power Automateには多くのテンプレートが存在するため

これを探して流用すると効率的にPower Automateを利用できます。

「選択した行に関する行を別のスプレッドシートに作成する」は

テーブル化されている行を別のテーブルに転記するテンプレートです。

この記事では、このテンプレートの使い方を紹介します。

前提条件

「Microsoft 365 Business」の「Standard」か「Premium」の契約が必要です。

そしてExcelにMicrosoft Flowを導入する必要があります。手順はこちらに記載しています。

手順

まず転記元と転記先のテーブルを用意します。

項目別の対応は指定出来るので、項目名や順序などの構成が一致している必要はありません。

今回の例では左の青い表から右の緑の表に転記します。

どちらもテーブル化しており「転記元」、「転記先」とテーブル名を付けています。

この転記元と転記先は別シートでも別ファイルでも構いません。

次にPower Automateの画面の「テンプレート」から

「選択した行に関する行を別のスプレッドシートに作成する」を選択します。

かなり奥にあるため探すより検索する方が早いでしょう。

下のような画面が表示されます。

フローの接続先は基本的にログインしているアカウントになります。

表示されているアカウントの内容で良ければ、「続行」をクリックします。

別アカウントのOneDriveに切り替える必要がある場合は

「…」ボタンより「新しい接続先を追加」でログイン情報を入力する必要があります。

選択した行」を開きパラメーターを設定します。

項目必須説明
場所接続可能なOneDriveとSharePointの一覧が表示されるので
その中から転記元のテーブルのあるファイルを選択。
ドキュメントライブラリOneDriveの場合OneDrive、SharePointの場合、ドキュメントを選択
ファイル右のディレクトリアイコンのピッカーでファイルを選択。
ファイルパスに見えますが、表示だけで中身はIDです。
指定ファイルを削除してから、同名ファイルを作成しても別として扱われてしまいます。(再指定が必要)
テーブル「ファイル」の中に存在するテーブルの一覧が表示されるので
転記元とするテーブルを選択します。
こちらも名前でなくIDのため一度テーブルを削除して
同名テーブルを作成しても別として扱われます。(再指定が必要
「選択した行」のオプション

次に「Add a row into a table」を開きパラメーターを設定します。

テーブルまで指定するとオプションにそのテーブルに所属する項目の一覧が表示されるので

転記するデータを指定します。

転記元の項目が動的なコンテンツになっているので基本的にはそれを指定しますが、

例の「調理方法」のように空白も指定可能ですし、「備考」のように固定値も指定可能です。

記載日に指定した「タイムスタンプ」はフローを起動した時刻です。

Add a row into a table」の設定後、フローを保存すれば作成完了です。

次にフローを起動します。このフロー(「選択した行」トリガー)はExcelから起動します。

それには転記したい行のセルを選択した状態で

メニューの「データ」より「Flow」を選択します。

(Flowが初起動であればサインインの設定も必要です)

起動できるフロー一覧が表示されるので作成したフローの実行ボタンをクリックすると

選択セルの行のデータが転記されます。

タイムスタンプはそのまま入れるとExcelでは日時として表示されず、更に日本の日付ではありません。

もしExcelで認識できる日本の日付にしたい場合は

動的なコンテンツでなく式で以下のように指定します。

formatDateTime(convertTimeZone(utcNow(), 'UTC', 'Tokyo Standard Time'), 'yyyy/M/d')

yyyy/M/dは書式のために任意です。

(Excelの書式設定に近いですが、Mは日付、mは分です)

Flowさえ導入していればOnlineでもデスクトップからでも起動可能です。

(Onlineとデスクトップでは別々に導入が必要)

Power Automateを効率的に習得したい方へ

当サイトの情報を電子書籍用に読み易く整理したコンテンツを

買い切り950円またはKindle Unlimited (読み放題) で提供中です。

Word-A4サイズ:1500ページの情報量で

(実際のページ数はデバイスで変わります)

基本的な使い方から各トリガー/アクションの詳細な使い方、

頻出テクニック、実用例を紹介。(目次

体系的に学びたい方は是非ご検討ください。

アップデートなどの更新事項があれば随時反映しています。(更新履歴

なお購入後に最新版をダウンロードするには

Amazonへの問い合わせが必要です。

関連記事