Excel 任意の数式の累積計算を行うセル範囲を作成(SCAN関数)
SCAN関数は2022年2月にMicrosoft365(Office365)のExcelに追加された新機能です。
LAMBDA関数のヘルパー関数で、任意の数式の累積計算を行うセル範囲を作成します。
目次
仕様
=SCAN(初期値,配列,LAMBDA関数(累積値,値,数式))
引数 | 省略時の値 | 説明 |
---|---|---|
初期値 | 0 | 累積計算の初期値を指定します。 |
配列 | 省略不可 | 計算対象の配列(セル範囲)を指定します。 |
使い方
下の例では初期値の10,000を、A2~A4の値で徐々に加算しています。
LAMBDA関数の1つ目の引数(例ではtotal)は一つ前のセル値、
2つ目の引数(例ではvalue)は現在のセルの値になります。
=SCAN(10000,A2:A4,LAMBDA(total,value,total+value))

数式は任意のため掛け算も可能です。
変化や複利計算で順番に表示するような使い方が可能です。
=SCAN(10000,D2:D4,LAMBDA(total,value,total*(1+value)))

これらは基本的に中間セルを作れば対応可能な計算です。
よって、数式を1つにしてそれを避けたい場合に有効です。
(ネットワーク共有されていて更新者が多いブックなどに有効)
関数の結果はSUMなど他の関数に指定可能であり、セルを作らずに範囲を作れるため、
可能な限り少ないセルで数式を完結させたい場合にも有効です。

SCAN関数とREDUCE関数の違い
SCAN関数とREDUCE関数はどちらも累積計算を行う関数ですが、
SCAN関数は途中の計算も含めて配列(セル範囲)を取得し、
REDUCE関数は最後の結果のみを取得します。

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