Power Automate Desktop 「エンティティをテキストで認識する」アクション
2021年12月のアップデートで追加されたアクションで、
テキストの中から数値やURLなど指定の種類の単語を抽出するアクションです。
うまく嵌れば強力な機能ですが現状、抽出ルールが説明されておらず
うまく認識されないパターンも多いため有効に活用できる場面は少ないと思われます。
利用方法
「アクション」の「ファイル」より
「エンティティをテキストで認識する」をドラッグします。
パラメータの設定画面が表示されるので値を指定します。
パラメータ
認識を行うテキスト
抽出対象のテキストを指定します。
エンティティの種類
取得する情報の種類を選択します。
紹介するのは筆者が検証したパターンです。
他にも存在することも十分あり得るため、
用事があれば、とりあえず試してみることをおすすめします。
日時
日時情報を取得します。
検証した限りでは日本語表記は未対応なようで
yyyy/MM/dd hh:mm:dd形式のみ反応し、
スペースなどで区切られている場合のみ有効です。
結果のValueに日時、Original textに抽出元のテキストが設定されます。
分析コード
Dynamics 365 for Finance and Operationsの財務分析データだと思われますが、
詳細を検証できる環境が今ないので詳細不明です。
温度
温度の情報を取得します。
検証した限り「℃」のような一文字では認識されませんでした。
「C」や「F」、「°C」や「° C」は認識されますが、
スペースなどで区切られている場合のみ有効です。
結果のValueに温度の数値、Unitに単位、
Original textに抽出元のテキストが設定されます。
通貨
通貨と金額を抽出します。
スペースなどで区切られていなくても認識されます。
結果のValueに数値、Unitに通貨単位、
Original textに抽出元のテキストが設定されます。
(全角は中国語に判定されてしまうようですが)
数値の範囲
数値の範囲を取得します。
検証した範囲では「から」というテキストのみ認識しました。
スペースなどで区切られていない場合だけ認識されます。
FromとToに範囲の下端と上端、 Original textに抽出元のテキストが設定されます。
数値
数値を取得します。区切られているかに関わず認識され漢数字も有効です。
結果のValueに数値、Original textに抽出元のテキストが設定されます。
序数
検証した限りでは「番目」が認識され、
スペースなどで区切られている場合のみ有効です。
結果のValueに数値(うまく認識されないようですが)、
Original textに抽出元のテキストが設定されます。
パーセント
記号やテキスト表記など多くのパターンで認識されました。(漢字は微妙ですが)
結果のValueに数値(少数レベルにも対応)、
Original textに抽出元のテキストが設定されます。
電話番号
全角・半角、ハイフンなしなど多くのパターンで認識されました。
漢数字は認識されないようです。
結果のValueに半角の電話番号、
Original textに抽出元のテキストが設定されます。
メール
メールアドレスを抽出します。
結果のValue、Original text共にメールアドレスが設定されます。
IPアドレス
IPv4とIPv6の表記を認識します。
負数や256以上のようなIPアドレスとしてあり得ないものは無視されます。
IPv4の場合は16進数表記はありませんが、IPv6では認識します。
結果のValue、Original text共にIPアドレスが設定されます。
参照投稿
翻訳前の原文でないとよくわからないのですが、メンションです。
@付の部分を検出します。検証した限り@に続く文字は英数字だけを認識するようです。
(@日本語では検出されませんでした)
結果のValue、Original text共にメンションが設定されます。
ハッシュタグ
#で始まるハッシュタグを抽出します。
スペースで区切られており、半角文字のみ認識されました。
結果のValue、Original text共にハッシュタグが設定されます。
URL
URLを抽出します。httpやhttpsだけでなくftpなども認識します。
スペースで区切られている必要はありませんが、
日本語ドメインは認識されませんでした。
結果のValue、Original text共にURLが設定されます。
GUID
16進数のGUIDを抽出します。
スペースなどで区切られている場合のみ有効です。
結果のValue、Original text共にGUIDが設定されます。
引用されるテキスト
引用符で囲まれた文字を抽出します。
検証した限りでは""、「」、『』を認識しました。
結果のValue、Original text共に引用符つきのテキストが設定されます。
言語
抽出対象の言語を指定します。
生成された変数
アクションの結果が格納されます。この変数名は変更可能です。
RecognizedEntities
抽出結果をデータテーブルで取得します。
どのような結果になるかはエンティティの種類で変わります。
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