Excel 数式中の「<>」とは? 記号の意味と使い方の解説
Excelの数式の中で時折、「<>」という記号が登場します。
大なり小なりが続いているという日常生活では見慣れないもので
初見では何かわからない方が多いため、この記事では意味と使い方を紹介します。
「<>」の意味
結論としてこれは不等号です。中学校で習う「≠」と同じ意味ですが、
Excelや幾つかのプログラミング言語は「<>」を不等号として使用します。
(余談ですが「!=」の言語も多いです)
「<>」の使い方
比較演算子のため論理式、IF関数などで使用します。
もしIF関数に組み込んだ場合、
二つの値が一致しない場合に真となり、一致する場合に偽になります。
※表示の都合でタイトルは全角<>ですが、数式には半角の<>です。


等号(=)を使う場合と真偽が逆になっているだけです。

適切・不適切な利用箇所
「<>」の意味が分かりやすいため、先ほどのような例を用いましたが、
このような場合は本来、等号「=」を使うべきです。
何故なら不等号「<>」を使用した場合の偽は
不一致の否定で一致(裏の裏は表的な)と
二重否定となり数式が難解になるためです。
よって可能な限り等号「=」を使うべきです。
ではどのような場面で不等号「<>」を使うかというと
不一致の場合にしか用事が存在しない場合です。
故に真偽両方の結果を定義するIF関数には不向きです。
(論理式の途中では別ですが)
適切な場合はCOUNTIFS関数やSUMIFS関数など
条件判定付きの集計関数などが挙げられます。
例えば特定の値以外の件数や合計が欲しい場合です。
これであれば一致の場合に用事はありません。
例として1,2,3の数値がランダムに並んでいる表があり2以外の場合の件数を出します。
この場合は下記のような数式を出します。
=COUNTIFS(B5:B14,"<>2")

これを等号「=」でやろうとすると
1と3の件数をそれぞれ集計する必要がありますが
不等号「<>」で行えば一つの関数で済みます。
(値の種類が多いと特に有意義です)
このような場合にのみ不等号「<>」を使用しましょう。
類似機能
似たような機能では論理式の結果を反転させるNOT関数が存在します。
こちらも使用は控えめにし、二重否定にならないように気を付けましょう。
特に不等号「<>」と組み合わせてしまうと、更に難解な数式となってしまいます。
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