Excel 連続データを効率的にセル入力する方法(オートフィルとフラッシュフィル)

2023年2月3日

例えば1から100までの数値を連続してセル入力したい場合、

単純にキーボード入力すると膨大な時間と労力を必要とします。

こういった規則性のある連続データを

効率的に入力するための仕組みがオートフィル機能です。

連続した数値だけでなく曜日や日付などにも使用可能です。

この記事ではオートフィル機能の出来ることと使い方を紹介します。

連番の作成であればSEQUENCE関数も選択肢です。

オートフィルとの比較も記載してあるので

そちらの存在を把握しておくことをおススメします。

手順

基本的なオートフィル

1つの値を入力しオートフィル

セルに1を入力しセルの右下の■をドラッグします。

ドラッグすると1がコピーされた上で右下にオートフィルオプションが表示されます。

その中から「連続データ」を選択します。

するとドラッグしたセルの分だけ連続したデータが自動入力されます。

複数の値を入力しオートフィル

1と2を連続した状態で入力して右下の■をドラッグします。

すると「連続データ」を選ぶまでもなく連続データが入力されます。

この状態でオートフィルオプションの「セルのコピー」を選択した場合、

1と2が繰り返しコピーされます。

また1と3を入力した場合は奇数が続きます。

このようにコピー元の数字の規則性を自動的に抽出して数値をコピーしてくれます。

日付も中身は数値のため同様にオートフィルが実施可能です。

連続データの調整

連続データを入力した後に「ホーム」より「連続データの作成」を

選択すると連続データの規則性を調整することが可能です。

これにより意図せぬ規則で連続データを作られてしまった場合に

任意に調整することが可能です。

数値以外のオートフィル

月や曜日といった単純な数値以外にもオートフィルは対応しています。

また任意の規則を登録することも可能です。

「ファイル」、「オプション」、「詳細設定」より

「ユーザ設ー定リストの編集」を選択します。

ここに登録されているものがオートフィルの対象となります。

またリストの項目にカンマ区切りでパターンを入力すると

任意のオートフィルを作成することが可能です。

なおこのリストは繰り返されます。

例えばオートフィルで12月まで行くと次は1月に戻ります。

初期設定されているリスト

項目連続データの内容
曜日-英語-略Sun,Mon,Tue,Wed,
Thu,Fri,Sat,Sun
曜日-英語Sunday,Monday,Tuesday,Wednesday,
Thursday,Friday,Saturday,Sunday
月-英語-略Jan,Feb,Mar,Apr,May,Jun,
Jul,Aug,Sep,Oct,Nov,Dec
月-英語January,February,March,April,May,June,
July,August,September,
October,November,December
曜日-日本語-略日,月,火,水,木,金,土,日
曜日-日本語日曜日,月曜日,火曜日,水曜日,
木曜日,金曜日,土曜日
月-日本語1月,2月,3月,4月,5月,6月,
7月,8月,9月,10月,11月,12月
四半期第1四半期,第2四半期,第3四半期,第4四半期
和暦-月睦月,如月,弥生,卯月,皐月,水無月,
文月,葉月,長月,神無月,霜月,師走
十二支子,丑,寅,卯,辰,巳,午,未,申,酉,戌,亥
十干甲,乙,丙,丁,戊,己,庚,辛,壬,癸
各連続データの例

セルの値をカンマなどの区切り文字で繋いで

文字列を作成したい場合はTEXTJOIN関数を使用すると効率的です。

任意のパターン(アルファベット)を作成する例

ユーザ設定リストを追加すればアルファベットも対応可能です。

オートフィルの方向

縦方向で使用することが多いと思われますが

横方向にもオートフィルは可能です。

ただし縦横同時は不可能のため、

その場合は縦と横を分けてオートフィルする必要があります。

(あまり発生しないとは思いますが)

フラッシュフィル

Excel2013以降ではフラッシュフィルという特殊なオートフィルが使用できます。

それは入力済みのデータから一定の法則性を自動的に読み取ってコピーします。

この機能を活用するとこれまで文字列操作関数や

文字列結合を使用していた手間が削減できる可能性があります。

使い方と適用例

代表的な例では姓名が別セルに記載されている場合に

性と名の間に一つ空白を挟んだ文字列のセルを作ります。

そしてそれをオートフィルします。

そのままだと「山本 一郎」がコピーされるだけなので

右下のオプションから「フラッシュフィル」を選択します。

すると他の行も「山本 一郎」の行と同様に性と名が自動で結合されます。

他にも-(ハイフン)のない電話番号に-(ハイフン)を挿入したり

逆に-(ハイフン)を削除することも可能です。

メールアドレスからドメイン部を削除するようなことも可能です。

制限事項

フラッシュフィルの使用には下記の制限事項があります。

  • データが同じ規則で入力されていること
  • 隣接したセルであること
  • 1列ずつ実行すること

先ほどの姓名の例でもセルが隣接せずに実行した場合、

規則性を認識できずエラーとなります。

また半角と全角が混在したりすると規則性を読み取れずに

先ほどと同じエラーとなる場合があります。

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