Power Automate Desktop「新しい Microsoft Edgeを起動する」アクション

2023年6月16日

English version.

Webブラウザの自動操作を行う際に、最初に設置するアクションです。

自動化用にEdgeを起動します。

このアクションで起動したブラウザーを画面上に残しておきたい理由がなければ、

必要な処理の終了後に「Web ブラウザーを閉じる」アクションで閉じることを推奨します。

このアクションを利用するには事前に拡張機能をインストールしておく必要があります。

ただ自動化用に最も適しているブラウザは、

新しい Internet Explorer を起動する」のオートメーション用ブラウザなため

もしEdgeでなくてもよい場合は、そちらの利用を推奨します。

利用方法

「アクション」の「ブラウザー自動化」より、

「新しい Microsoft Edgeを起動する」をドラッグします。

パラメータの設定画面が表示されるので値を指定します。

ここのパラメータの詳細は後述しますが、

特段の事由(正常に動作しないなど)がなければ以下の設定を推奨します。

項目設定値 ※赤字は適宜、変更
起動モード新しいインスタンスを起動する
初期URL任意のURL
ウインドウの状態標準
キャッシュをクリアOFF
CookieをクリアOFF
ページが読み込まれるまで待機しますON
ポップアップ ダイアログが表示された場合任意
タイムアウト60

生成された変数のBrowserは、

後続のブラウザー自動化のアクションのパラメータに利用します。

パラメータ

起動モード

起動するブラウザと開き方を指定します。

項目説明
新しいインスタンスを起動する推奨。Edgeを新しく開きます。
実行中のインスタンスに接続する非推奨。既に開かれているEdgeを自動化の対象とします。
この設定の場合、後続のパラメータが独自の物になりますが、
以下の3パターンです。
・既に開かれているはずのURLを指定
・既に開かれているはずのタイトルを指定
・最前面(フォアグラウンド)にあるEdgeを利用
実際に動かすと正常に紐づかないケースが多く、
この種類の操作は新規で起動するほうが安定動作するため、
どうしても必要な場面以外では非推奨です。

初期URL

必須項目です。ブラウザ起動と同時に開くWebサイトのURLを指定します。

ウインドウの状態

ブラウザの大きさを指定します。大きさをブラウザに任せる標準と、最大化・最小化があります。

特に理由がなければ標準が無難です。

キャッシュをクリア

起動時にブラウザのキャッシュを削除するかを指定します。

自動化の観点ではクリア(ON)したほうが無難ですが、

そのパソコンで普段Edgeを利用している場合に、キャッシュを消すかは要検討です。

(むしろ普段利用しているブラウザを自動化に利用すること自体を再考した方がよいです)

Cookieをクリア

起動時にブラウザのCookieを削除するかを指定します。

自動化の観点ではクリア(ON)したほうが無難ですが、

そのパソコンで普段Edgeを利用している場合に、Cookieを消すのは不都合が大きいでしょう。

(むしろ普段利用しているブラウザを自動化に利用すること自体を再考した方がよいです)

ページが読み込まれるまで待機します

OFFにすると読み込みが終わる前に後続のアクションに移行するためON推奨です。

初期URLが読み込みの遅いページで、次のWebブラウザのアクションまで

他のアクションを多く挿むような場合は検討の余地がありますが、

基本的にはONが無難です。

Web ページの読み込み中にタイムアウト

(2022年05月アップデートで追加された項目です)

「ページが読み込まれるまで待機します」がONの場合に表示されます。

待機の最大秒数を設定します。この秒数を超えるとエラーになります。

ポップアップ ダイアログが表示された場合

初期URLでダイアログが表示される場合の扱いを指定します。

  • それを閉じる
  • ボタンを押す
  • 何もしない

「ボタンを押す」の場合、ボタンの名前も追加指定します。

タイムアウト

ブラウザの起動が遅い場合に何秒待つかの指定です。

時間を超えた場合、エラーになります(0にすると無条件に)。

起動待ちは発生しづらいため、活用頻度の低い項目です。

生成された変数

アクションの結果が格納されます。この変数名は変更可能です。

複数のブラウザを起動する場合は、

どのようなページを開くかを示す名前に変更推奨です。

Browser

起動したブラウザを示す変数です。

後続アクションのブラウザ指定パラメータとして利用します。

エラー発生時

必須ではありませんが、必要があればエラー処理を行います。

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