Excel 各種エラーの発生条件と判定関数
Excelのセルにはエラーが発生する可能性があります。
エラーしたセルを数式に組み込んでしまうと数式が正常に動作しなくなります。
この記事ではエラーの種類と対処方法を紹介します。
目次
- 1. 発生するエラーと発生条件
- 2. エラー判定関数
- 3. エラーの対処
- 4. 関連記事
- 4.1. エラー判定関数の活用例
- 4.1.1. URLパラメータの値を抽出する数式
- 4.1.2. DIV/0!エラーの原因と対処方法
- 4.1.3. VLOOKUP関数 #N/Aエラーへの対処方法
- 4.1.4. 指定の文字が何文字目にあるかを調べる (FIND関数)
- 4.1.5. FIND関数に複数の検索文字列を指定する方法
- 4.1.6. 文字列を逆さに並び替える方法
- 4.1.7. 文字列が何個含まれているかを調べる方法
- 4.1.8. 増減率(増加率、伸び率、変化率)を取得する方法
- 4.1.9. CSVなどの文字列の分割を関数で行う方法
- 4.1.10. FIND関数で2つ目以降の位置を取得する方法
- 4.1.11. 文字列から数字のみを抽出する方法
- 4.1.12. 条件に一致するデータ一覧を取得(FILTER関数)
- 4.2. 各種判定関数(IS系)※エラー判定以外
- 4.3. IF系関数の使い方・活用方法の記事一覧
- 4.4. 関数の仕様と使い方の記事一覧
- 4.1. エラー判定関数の活用例
発生するエラーと発生条件
エラー | エラー内容 | エラーの発生条件の例 |
---|---|---|
#NULL! | セル範囲不正 | 「B3:B4」を 「B3 B4」とするなど セル範囲指定が正しくない |
#DIV/0! | ゼロ除算 | 1/0などゼロを分母とした割り算が発生している |
#VALUE! | データ型不正 | 計算に文字が混入、 文字列を指定すべき引数に数値が指定されている、 などデータ型が正しくない |
#REF! | セル参照不正 | 参照先が削除されるなど、 セル参照が不可能になった場合 |
#NAME? | 名称不正 | 関数名やセル範囲名が存在しない。 ※数式自体の間違いなので エラー判定を行うべきではないエラー |
#NUM! | 数値不正 | 数値が大きすぎる、小さすぎる。 または関数の指定として適切な範囲を超えている |
#N/A | 検索結果なし | XLOOKUP(VLOOKUP)関数などで検索結果に該当するものがない |
#GETTING_DATA | データ取得中 | CUBESETCOUNT関数で データ取得中に一時的に発生。 (データ取得後には解消) |
#### | セル幅不足 | 数値や日付の表示桁数に対してセル幅が不足 ※エラーとしては判定されない |
#SPILL | セルの結果が複数 | スピルを利用し、結果が複数になってしまうセルで発生 |
#N/AエラーはNA関数で任意で発生されることも可能です。
エラー判定関数
エラーを判定する関数は4種類あります。
- ISERROR(セル指定)
- ISERR(セル指定)
- ISNA(セル指定)
- ERROR.TYPE(セル指定)
使い方は全て同じで判定したいセルを引数に指定し、その判定結果を取得します。
エラーとエラー判定関数の実行結果対応表
エラー | ISERROR | ISERR | ISNA | ERROR.TYPE |
---|---|---|---|---|
#NULL! | TRUE | TRUE | FALSE | 1 |
#DIV/0! | TRUE | TRUE | FALSE | 2 |
#VALUE! | TRUE | TRUE | FALSE | 3 |
#REF! | TRUE | TRUE | FALSE | 4 |
#NAME? | TRUE | TRUE | FALSE | 5 |
#NUM! | TRUE | TRUE | FALSE | 6 |
#N/A | TRUE | FALSE | TRUE | 7 |
#### | FALSE | FALSE | FALSE | #N/A |
#SPILL (スピルの数式があるセルのみ) | TRUE | TRUE | FALSE | 9 |
エラーなし | FALSE | FALSE | FALSE | #N/A |
エラーの対処
IF関数
判定関数をIF関数に組み込んで
エラー時の挙動を設定するのが代表例です。
=IF(ISERROR(セル),"エラーです","正常です")
IFERROR(IFNA)関数
エラー時のみ挙動を設定するIFERROR関数を使用する場合もあります。
=IFERROR(数式,エラー時の記述)
分母に0があり得る割り算を行う場合は
IFERROR関数を仕込んでおくと安全です。
#N/Aエラーにのみ作用するIFNA関数も存在します。
XLOOKUP関数、VLOOKUP関数にはIFNA関数も選択肢です。
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