Power Automate Desktop「Excel」の使い方の記事一覧:基本から応用テクニックまで

2025年12月25日

はじめに

日常業務でExcelを使ったデータ入力や集計作業に時間を取られている方は多いのではないでしょうか。Power Automate Desktop(PAD)を活用すれば、これらの反復作業を自動化し、作業時間の短縮やヒューマンエラーの削減が期待できます。

PADは、Excelファイルを含む様々なタスクを自動化できるツールです。Excelファイルの読み取り、更新、新規作成、削除などの操作を自動的に実行できます。

具体的には、Excelファイルからデータを読み取って別のデータベースに挿入する、顧客情報を定期的に更新して保存するといった処理が可能です。多くのビジネスプロセスを効率化するための有用なツールとして活用できます。

本記事では、PADでExcelを操作するための基本事項と、各アクションの解説、具体的な活用事例を網羅的にまとめています。

概要解説動画

※要約を抜粋した動画(朗読版)です。声優・井上喜久子さんの声を元にしたAI音声(桜乃そら)を使用しており、ラジオのように聞きやすく、優しい声で聞き流せます。

Excel自動化の基本サイクル

PADでExcel操作を行う際は、「ファイルを開く → 処理を実行 → 保存・終了」という共通のフローを理解することが重要です。

操作の開始

まず「Excelの起動」または「実行中のExcelを添付」アクションを使用して、操作対象のExcelを指定します。実用上は、新規作成や既存ファイルを開くことができる「Excelの起動」をメインで使用することになります。

Excelインスタンス変数

これらのアクションを実行すると「Excelインスタンス変数」が生成されます。この変数が操作対象のExcelを指し示すため、後続の各種アクションのパラメータに指定して使用します。

操作の終了

処理が完了したら、最後に「Excelを閉じる」アクションで終了します。この際、ファイルの保存も同時に行うことが可能です。

Excel操作アクション一覧(目的別逆引きガイド)

PADに用意されている各アクションを目的別に分類しました。重要度は、利用頻度や効率性を基準に以下のようにランク付けしています。

  • :ほぼすべてのフローで使用する基本アクション
  • :特定の用途で頻繁に使用するアクション
  • :限定的なシナリオで使用するアクション

ファイルの起動・保存・終了

アクション名重要度概要
Excel の起動操作するファイルを開く、または新規作成します。操作の起点となるアクションです。
Excel を閉じる操作したファイルを閉じます。ファイル保存も可能です。
実行中の Excel を添付既に開かれているファイルを操作対象として指定します。
Excel の保存ファイルを閉じずに上書き保存のみ行います。

データの読み取り・書き込み

アクション名重要度概要
Excel ワークシートから読み取るセルや範囲を指定して値を抽出します。式ではなく「結果の値」を取得します。
Excel ワークシートに書き込むセルや範囲に値を設定します。
詳細.Excel から式を読み取る指定セルの数式を変数に設定します。

ワークシートの管理

多くのアクションは「アクティブ(選択中)なシート」を対象とするため、複数シートがあるファイルでは設定アクションが重要になります。

「アクティブなシート」とは、現在選択されているシートのことです。Excelで複数のシートタブがある場合、手前に表示されているシートがアクティブな状態に該当します。

アクション名重要度概要
アクティブな Excel ワークシートの設定操作対象とするシートを名前やインデックスで切り替えます。
新しいワークシートの追加任意の名前と位置で新規シートを追加します。
詳細.すべての Excel ワークシートを取得ブック内の全シート名をリスト形式で取得します。
詳細.Excel ワークシートを削除シート名またはインデックスでシートを削除します。
詳細.Excel ワークシートの名前を変更既存のシート名を変更します。
詳細.ワークシートをコピー既存のシートを複製します。
詳細.アクティブな Excel ワークシートを取得現在アクティブなワークシート名を取得します。

セル・行・列の操作と編集

アクション名重要度概要
Excel ワークシートのセルをクリアする指定範囲の値と書式の両方を消去します。
詳細.Excel ワークシートに行を挿入指定した位置に空行を追加します。
詳細.Excel ワークシートから行を削除指定した行数を削除します。
詳細.Excel ワークシートから削除するセルまたはセル範囲を直接削除します。
詳細.Excel ワークシートのセルの色を設定する指定範囲の背景色を変更します。
詳細.Excel ワークシートに列を挿入指定した位置に空列を追加します。
詳細.Excel ワークシートから列を削除指定した列数を削除します。
詳細.Excel ワークシートが含む列/行のサイズを変更する列幅や行の高さを調整します。自動設定も可能です。
詳細.Excel ワークシート内のセルを自動入力するオートフィルを実行します。

範囲・位置の取得と検索

アクション名重要度概要
Excel ワークシートから最初の空の列や行を取得データの境界を取得し、追記位置などを決める際に多用します。
Excel ワークシートの列名を取得する数値の列数を「A1形式(A〜XFD)」のテキストに変換します。
詳細.Excel ワークシート内のセルを検索して置換する検索や置換を行い、結果を数値の位置(行・列)で取得します。
Excel ワークシートからアクティブなセルを取得する現在選択されているセルの行・列番号を取得します。
詳細.Excel ワークシートから列における最初の空の行を取得特定列の末尾行を取得します。一つのシートに複数の表がある場合に有効です。
詳細.Excel ワークシートの検索範囲ExcelのLOOKUP関数のように表内の検索を行います。
詳細.選択したセル範囲を Excel ワークシートから取得選択中の範囲の開始・終了位置(行・列)を取得します。
詳細.テーブル範囲を Excel ワークシートから取得するテーブルやピボットテーブルの範囲を取得します。

並べ替え・フィルター・特殊操作

アクション名重要度概要
Excel ワークシート内のセルを並べ替える範囲やテーブルのデータをソートします。
Excel ワークシートのセルをフィルター処理する特定の条件でデータを抽出します。
Excel ワークシートのフィルターをクリアする適用されているフィルターを解除します。
空のセルを取得範囲内の空セルを特定します。
詳細.Excel マクロの実行マクロ名とパラメータを指定してマクロを実行します。
詳細.Excel ワークシート内のセルをアクティブ化特定セルを選択状態にします。
詳細.Excel ワークシート内のセルを選択特定範囲を選択状態にします。

コピー・貼り付け

アクション名重要度概要
詳細.Excel ワークシートからセルをコピー範囲をコピーし、ペースト用アクションと併用します。
詳細.Excel ワークシートにセルを貼り付けコピー内容を特定のアドレスにペーストします。
詳細.Excel ワークシートのセルを追加コピーした内容を、指定した表の末尾などに貼り付けます。

実務で使える活用例とテクニック

アクションを組み合わせることで実現できる、具体的な業務効率化の手法を紹介します。

データ加工・管理のテクニック

外部連携と入力自動化

運用・表示の最適化

まとめ

PADによるExcel自動化は、各アクションの役割を正しく理解し、適切に組み合わせることでその効果を発揮します。まずは基本のアクションから習得し、徐々に詳細アクションや実践テクニックを取り入れることで、複雑な業務も確実に効率化できます。

最初のステップとしては、「Excelの起動」「読み取り」「書き込み」「閉じる」の4つの基本アクションから試してみることを推奨します。各詳細記事では、さらに具体的な設定手順を解説していますので、目的に合わせて参照してください。